角田裕毅、遅すぎかも と指摘…アルファタウリのレッドブル化方針
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アルファタウリが2024年に向けて、レッドブルのデザイン哲学を可能な限り踏襲する方向にマシン開発の舵を切る事について角田裕毅は、歓迎する意向を明らかにした。同時に、もっと早くに方向転換すべきだったと感じているようで「3年前からそうあるべきだった」とも述べた。
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコによれば、伊ファエンツァのチームは首脳陣が刷新される2024年にチーム名とマシン開発のアプローチの両方を変更する。
マルコは「レギュレーションで許される限りの範囲内でレッドブル・レーシングをベースにする。DIYによる構築は間違ったやり方だ」と述べ、来季に向けてはレッドブルテクノロジー社を媒介としてシニアチームとの相乗効果を最大化していく方針を明らかにした。
F1チームは原則としてマシンを独自に開発しなければならないが、トランスファラブル・コンポーネント(TRC)に分類されるパーツに関しては他チームからの供給が許可されている。レーシングポイントは2020年、メルセデスの前年のチャンピオンマシンを合法的に模倣して大きな成功を収めた。
英「RaceFans」によると、レッドブルとの関係強化について角田裕毅は「当然、知っていました」と述べ、内部的には既に周知の事実であった事を仄めかした。
「この2年間のパフォーマンスは望んでいたようなものではなく、特に昨年はそうでした。多分ヘルムートは何某かの変化が必要だと考えたのだと思います。彼は僕らにもう1年の猶予を与えたのだと思いますが、あまり改善していません」
角田裕毅がF1デビューを果たして以降、アルファタウリの競争力は年々低下している。今季はオーストラリアとアゼルバイジャンでの角田裕毅の10位フィニッシュがチームにとっての唯一のポイント獲得となっており、開幕8戦を終えてコンストラクターズ選手権最下位と非常に厳しい状況にある。
契約が今季末限りとなっているため2024年もファエンツァのチームに留まるのかどうかは未定だが、角田裕毅は「レッドブルとアルファタウリの繋がりが深まるのは良いことだと思います」と述べ、この方針を支持すると共に「おそらく3年前からそうあるべきだったと思います」と付け加えた。
「いずれにしても僕は楽観的に感じていますし、コネクションが強化される事によって全体的に良くなるだろうと考えています」
2024年残留の可能性については「F1では何が起きるか分かりません」と慎重な姿勢を見せながらも「去年よりは確実に良い状況だと思います」と述べ、自信を感じさせた。
マルコは明言こそしていないものの、二人のドライバーの去就について「ユーキは不運な結果やペナルティに見舞われながらも、かなり良いシーズンを送っている。パフォーマンスは素晴らしい。ただニック・デ・フリースに関しては、我々は満足しておらず、検討しているところだ」としている。
開発方針の変更に関してはチーム内で周知されていたようだが、チーム名称の変更は角田裕毅にとって驚きのニュースだったようだ。
「名前がどうなるのかは分かりません。ニュースを見て初めて実際に変わるというのを知っただけなので。とは言え、僕自身に対する影響はあまりないと思います。どうなるか見守りたいと思います」と角田裕毅は語った。