角田裕毅、レース中に苦慮「手を振ろうかどうしようか…」格上マシンに乗るガスリーをオーバーテイク
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F1ベルギーGPでの旧チームメイト対決は非力なクルマに乗る角田裕毅(アルファタウリ)に軍配が上がった。コース上でのオーバーテイクの際、角田裕毅はピエール・ガスリー(アルピーヌ)に手を振ろうかどうか悩んだと明かした。
スパ・フランコルシャンでの44周のレースの23周目、角田裕毅はケメルストレートでアルピーヌA523の背後につき、トウを使って加速した後、レ・コーム(ターン5)を前にオーバーテイク。6番手に浮上した。
この日決めた数々の追い抜きの中で、昨年までのチームメイトへのオーバーテイクは楽しかったか?と問われた角田裕毅は「手を触ろうかどうしようか悩みました」と返し、インタビューアーのウィル・バクストン(F1公式プレゼンテーター)を含む周りの笑いを誘った。
「ようやくレースで彼をオーバーテイクできたので満足です。今年は特に、殆どのレースでオーバーテイクされる立場で、少し悔しい思いをしていたので」
コンストラクターズ選手権でのポイント差が19倍である事からも明らかなように、A523とアルファタウリAT04の競争力には著しい差がある。
角田裕毅は自身の成長に対するガスリーの貢献ぶりを強調し、それが今回のオーバーテイクを可能にしたのだと付け加えた。
「チームメイト同士だった過去2年で彼は、僕にたくさんの知識と経験を与えてくれました」
「彼がいなかったら、僕が今回のレベルのパフォーマンスを発揮できなかったのは間違いありません。なので楽しかったです」
このやり取りの一部を伝えたF1のInstagramの投稿に対し、角田裕毅の事を「喜んで友人と呼べる存在」だとするガスリーは「いいね!」をつけた。
角田裕毅の一つ後方、12番グリッドからスタートしたガスリーは1周目のターン1の接触事故のあおりを受け後退。大逆転を目指して第1スティントを引っ張ったものの、期待していたほど雨は激しく降らなかった。
やむなくピットストップを消化すると、直線番長FW45を駆るアレックス・アルボン(ウィリアムズ)の後方に出てしまいスタック。8戦ぶりに10位フィニッシュした角田裕毅から遅れること約3秒の11位でレースを終えた。