トヨタ自動車株式会社の豊田社長と、スズキ株式会社の鈴木会長
copyright TOYOTA

トヨタとスズキが資本提携、自動運転含む領域で共同研究…国内単独路線はホンダのみ

  • Published:

トヨタ自動車株式会社とスズキ株式会社は8月28日、自動運転分野を含めた新たなフィールドでの協力を進めていくべく、資本提携に関する合意書を締結したと発表した。両者は今後、長期的関係の構築と推進を目指す。

トヨタは、スズキが実施する第三者割当による自己株式の処分により、スズキの普通株式24,000,000株に対する所有割合4.94%、総額960億円を取得。スズキは、市場買付により480億円相当のトヨタ株式を取得する予定で、海外の競争当局の承認が得られ次第実施される。

両社は、2016年10月12日に業務提携に向けた検討を開始して以降、具体的内容の検討を継続。今年3月には、トヨタが持つ電動化技術とスズキが持つ小型車技術を持ち寄り、商品補完を進めることに加えて、商品の共同開発や生産領域での協業等に取り組むため、具体的検討に着手することを公表した。

自動車産業は今、環境に関わる規制強化に加えて、異業種からの新規参入やモビリティビジネスの多様化など、これまでにない大きな変革期を迎えている。両社は各々が得意とする技術・商品や既存の事業基盤の強化だけではなく、新たなフィールドでの協力関係を構築し、業界を取り巻く課題を克服することで、持続的成長を目指す。

今回の資本提携によって、日本の自動車業界はトヨタ連合と、日産・三菱連合、そして単独路線を貫くホンダの3陣営に集約される。