アルファタウリのF1後半戦目標、角田裕毅とリカルドの関係性を説明する指揮官トスト

雨傘を差してザントフォールト・サーキットのパドックを歩くフランツ・トスト代表(スクーデリア・アルファタウリチーム代表)、23年8月24日(木)F1オランダGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

角田裕毅のベルギーGP10位入賞によりアルファタウリは、モチベーションを高めた状態でサマーブレイクに突入した。そして迎えた休み明けの初戦、オランダGPでは角田裕毅が5番手タイムで初日を締め括った。

チーム代表を務めるフランツ・トスト代表はシーズン後半戦の目標について問われると「1ポイント以上を獲る事。当然、10位以内に入りポイントを獲得することが目標だ」と説明した。

「 ここ2~3レースでクルマのパフォーマンスは向上したと思うし、今後も幾つかのアップグレードが予定されている。ダニエルとユーキと共にポイントを獲得し続けていければと思っている」

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ザントフォールト・サーキットを走行する角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年8月25日(金) F1オランダGP FP1

例えば同じ中団チームのウィリアムズは既に今季向けの開発を終わらせ2024年型FW46にシフトしているため、FW45がこれ以上アップデートされる事はないとしている。アルファタウリはAT04のどのエリアを改善していくつもりなのだろうか?

「やはり空力的にまだ若干足りていない」とトストは説明する。

「ダウンフォースが少なすぎて、タイヤ、特にリアタイヤがオーバーヒートしてしまう傾向にある。これを防ぐ解決策を見つけられればと願っている」

「エアロチームは正しい方向に進んでいるし、個人的にはかなり楽観的だ」

AT04の開発に際して経験豊富なダニエル・リカルドの存在は大きい。通算234戦で8度のグランプリ優勝経験を持つリカルドはAT04に「かなりポジティブ」な感触を得ているという。

「クルマに対する彼の感触は良好だ。もちろん、幾つか欠点はある。そうでなければ彼は上位を走っているだろうからね」とトストは語る。

「だが、ダニエルからの至ってもっともなフィードバックによって我々は、開発面で更なるステップを踏めると考えている」

「 なぜなら彼の経験は本当に豊富で、クルマの挙動に関する多くの重要な情報を我々に提供してくれているからだ。エンジニアは現在、この点に取り組んでいる」

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ガレージ内でフランツ・トスト代表(スクーデリア・アルファタウリ)と話すダニエル・リカルド、23年8月25日(金)F1オランダGP初日フリー走行にて

AT04のパフォーマンスがここ数戦で向上したとトストが考えている理由の一つはリカルドからのフィードバックだ。

「クルマに関する彼の感触は向上している。今日もFP1を終えて早速、本当に有益なフィードバックを返してくれた。これはこれからのレースに役立つはずだ」とトストは付け加えた。

残念ながらリカルドはFP2でのクラッシュにより中手骨を骨折し、週末残りのセッションをリアム・ローソンに託した。

リカルドが事故に遭う前、つまりFP1終了後の時点でトストは、予選に向けた展望を問われ「1台がQ3、もう1台がQ2上位にくると予想している」と答えた。

セッション開始に先立っては角田裕毅が電動キックボードの後ろにリカルドを乗せ、パドックを疾走する姿があった。

角田裕毅とリカルドの関係は前任のニック・デ・フリースのそれと比べて何か違いはあるのだろうか?

トストは「ユーキはニックの時と同じ様にダニエルとも良好な関係を築いているから、関係性という点ではかなり似ている。ドライバー間の関係は本当に良好だと言わざるを得ない」と主張した。

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ファンステージで観客の前に立つアレックス・アルボン(ウィリアムズ)とスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅とダニエル・リカルド、2023年8月25日(金) F1オランダGP

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