アルファタウリF1、2023年若手起用を公表…岩佐歩夢の出走叶わず
残念ながら岩佐歩夢が若手枠を通して2023年のF1プラクティスでアルファタウリAT04をドライブする事はない。チーム代表を務めるフランツ・トストは最終アブダビGPで同じジュニアのアイザック・ハジャーを起用する計画を明らかにした。
国際自動車連盟(FIA)は若手ドライバーのテスト機会拡大を目的に、チームに対してグランプリ出走2戦以下のドライバーを年に最低2回、金曜フリー走行で起用する事を義務付けている。
アルファタウリは今年、新人ニック・デ・フリースをレギュラー・ドライバーとして開幕を迎えたため、この要件を一つ満たしている。
今季のFIA-F2選手権に参戦する6名のレッドブル・ジュニアが残りの一枠を争う格好となったが、レッドブルとアルファタウリが選んだのは、その中でランキング最上位の3位につける岩佐歩夢ではなく、15位のハジャーだった。
F1オランダGPの舞台、ザントフォールト・サーキットでトストは、ヤス・マリーナ・サーキットでの初日プラクティスでハジャーを起用する方針を明らかにした。18歳のフランス人ドライバーは角田裕毅の22号車をドライブする事になる。
ハジャーを選んだ理由についてトストは何も明かしていないが、この決定は必ずしも岩佐歩夢の過小評価の表れとは言えない。
アブダビではFIA-F2選手権レースが行われる。一般的にチームはドライバーの気が散る事を懸念して、F2イベントが予定されている週末にF2ドライバーを起用したがらない傾向がある。タイトルやスーパーライセンスが懸かっている場合は尚更だ。
岩佐歩夢は今シーズンを5位以上の成績で終えれば、F1参戦要件のスーパーライセンスを取得する事ができる。また、ザウバー育成傘下のテオ・プルシェールや、メルセデス・ジュニアのフレデリック・ヴェスティとチャンピオンを争う状況にある。
なおシニアチームのレッドブルはまだ、要件を1つも満たしておらず、理論的にはRB19でプラクティスに参加する可能性も残されている。
F1フリー走行に参加するためにはスーパーライセンス、またはフリー走行スーパーライセンスが必要となる。