
アストン・ホンダ、ストロールの決勝出走に向けFIAと協議へ。立ち塞がるか”規則の壁”/F1オーストラリアGP予選
2026年F1開幕戦オーストラリアGPに向けてアストンマーティン・ホンダは、ランス・ストロールを決勝に出走させるべく、統括団体である国際自動車連盟(FIA)と協議を行う予定だ。予選に出走できなかったストロールが、スターティンググリッドに並べるかどうかが注目される。
107%未達、決勝不透明なストロール
FP3で発生したICE(内燃エンジン)関連とされるトラブルの影響により、ストロールは予選欠場を強いられた。このトラブル自体は解決したものの、Q1開始までにマシンの組み立てが間に合わず、ストロールはコースインすることなく予選を終えた。
ストロールは「ガレージのみんなは必死に働いてくれた。でも予選までにクルマを組み直すだけの時間が足りなかった。今は望んでいる状況じゃないけど、改善に向けて作業を続けていく」と語り、チーム一丸で苦境に向き合う姿勢を強調した。
通常、予選に出走できなくとも、フリー走行で「十分なラップタイム」を記録していれば、スチュワードの裁量により決勝への出走が認められるのが一般的だ。
だがストロールは今週末、各セッションでトップタイムの107%以内に入るラップタイムを一度も記録できていない。そのためスチュワードが決勝への出走を許可するのかどうかは不透明だ。
この「107%」はレギュレーションで定められた基準であり、決勝への参加資格を判断する指標として用いられている。過剰に遅いマシンがレースに加われば、危険な状況を生みかねないためだ。
チーム代表のエイドリアン・ニューウェイは、「AMR26にレースを走るに足るペースがあるのは明らかだ」と主張し、ストロールを出走させるべくFIAと協議する予定だと説明した。だが、そのような主張自体が、現在の苦しい立場をかえって浮き彫りにしてしまうのは皮肉だ。
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited
ヘッドセットを装着しコース図入りのバインダーを手に歩くアストンマーティンのF1チーム代表兼マネージング・テクニカル・パートナーを務めるエイドリアン・ニューウェイ、2026年3月7日(土) F1オーストラリアGP(アルバート・パーク・サーキット)
アロンソはQ1敗退、周回不足が響く
フェルナンド・アロンソにとっても苦しい予選となった。Q2進出圏内に迫ったものの、最終盤にフランコ・コラピント(アルピーヌ)に逆転され、0.722秒届かず17番手でQ1敗退となった。
アロンソは週末の状況について次のように語った。
「FP3はトラブルなく走れたし、周回を重ねたことで予選ではラップタイムをかなり引き出せた。クルマにはポテンシャルがある。だから、もっと周回数を重ねる必要があるのは明らかだ」
プレシーズンテストから続く振動問題に加え、バッテリーとその管理システム(BMS)の間で発生した新たな技術トラブルの影響により、バッテリーパックの予備はすでに尽きている。
アロンソはこの点についても触れ、「明日はリスクを取れないけど、できるだけ多くの周回を重ねたい。チームとホンダの全員がこの状況を改善するため全力で取り組んでいる」と語った。
2台のAMR26は果たしてメルボルンのスターティンググリッドに並ぶのか。そして深刻なバッテリー不安を抱えたままチェッカーフラッグを受けられるのか。アストンマーティン・ホンダにとって2026年の初戦は、完走すら容易でない過酷な試練となりそうだ。