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ホンダR&DのF1総責任者を務める長谷川祐介は、スペインGPの初日が厳しい1日になったとしながらも、予選と決勝でマクラーレン・ホンダが挽回することは可能だと考えている。
金曜1回目のフリー走行で、母国GPのフェルナンド・アロンソのマシンにトラブルが発生。機械的な問題により発生したオイルが漏れによってアロンソは1周しか走ることが出来ないままにマシンを降りた。これに対してアロンソは「質問は僕じゃなくホンダにしてくれ。1コーナーを過ぎた所でエンジンブローしたんだ。そのせいで僕らは1回目のセッションを失ってしまった」と憤りを露わにしている。
一方のストフェル・バンドーンは初日の結果を「今シーズンでベストな金曜日」と評す。バンドーンは合計60周を走りきり、新しく投入されたエアロパッケージの評価に加えて決勝レースを想定したロングランを一人でやり遂げ13番手タイムを記録している。
ホンダF1:スペインGP初日を終えて
長谷川祐介
ホンダF1プロジェクト総責任者
「今日はホーム・グランプリとなるフェルナンドにとって厳しい一日となってしまいました。FP1でガレージを出て間もなく、機械的な問題によって引き起こされたオイル漏れが原因でコース上でマシンを止めざるを得なくなってしまいました。我々はFP2の開始前にパワーユニットを変更することを選択しましたが、問題の根本的な原因はまだ調査中です。チームは明日のFP3と予選のために、最大限のデータ収集ができるよう信じられないほど懸命に作業を行いました」
「ガレージの反対側ではストフェルが60周を走行し、今週末に導入された個々のアップデートの有効性を確認することを含め、トラブルフリーでプログラムを敢行することができました。今日は残念な1日となってしまいましたが、来るべき予選と決勝レースでは挽回のチャンスがあると考えています。我々マクラーレン・ホンダは、明日のセッションをベストなセッティングでドライバー達を送り出すことができるように今夜再びハードな努力をするつもりです。明日はより良い一日になることを願っています」
エンジンに大きな穴が空いていた
Motorsportsは、ブローしたアロンソのエンジンには大きな穴が空いていたと報道。油圧の低下を感知したチームがアロンソに対しエンジンを止めるよう指示するも、アロンソはいつものようにシフトアップをしてストレートを走行、結果1コーナーでエンジンブローに至ったと言う。
「エンジンを止めるように言ったんですが、間に合いませんでした。ピットを出てすぐに油圧がゼロになったんです。その後でエンジン回転数が最高まで上がったのが、ブローの要因だと思います。エンジンの底に大きな穴が開いて、そこからオイルが全部抜けていました。コンロッドが突き破ったんですね」via : 「エンジンの底に穴が開き、オイルが抜けた」
長谷川同様にアロンソもまた決勝レースへの自信を見せている。FP2でエンジン調整が完了しない不十分な状態の中でロングランを決行したアロンソは、ライバル勢に肉薄するペースがあったとコメント、事前に予期していたラップタイムが出せていたと語っている。
2017年F1第5戦初日の結果については、スペインGP《FP1》結果、スペインGP《FP2》結果をそれぞれ参照あれ。3回目のフリー走行は日本時間13日(土)18:00に幕を開ける。