「ロバート・クビサのF1復帰が叶ったのは、我々が契約更新を拒絶したから」とシロトキンの支援者
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セルゲイ・シロトキンを支援するSMPレーシングは22日木曜に声明を発表し、ロバート・クビサが来季ウィリアムズの契約を手に入れる事が出来たのは、自分たちが契約を更新を拒絶したからだと主張した。
ウィリアムズは同日、ヤス・マリーナ・サーキットでクビサと2019年の契約を結んだ事を正式に発表。それによって現レギュラードライバーのセルゲイ・シロトキンが来季ウィリアムズで出走しない事が確認された。
シロトキンは、ロシアの大実業家にしてウラジミール・プーチン大統領の友人、ボリス・ロマノヴィチ・ローテンベルクが所有するSMPグループから資金援助を受けて今年ウィリアムズからF1デビュー。持ち込まれた金額は日本円にして約17億円とも言われている。
SMPレーシングのボリス・ローテンバーグ最高経営責任者は声明の中で「我々はウィリアムズ・マルティーニ・レーシングチームとの共同プロジェクトという形でF1世界選手権への参加を継続することを取りやめる決断を下した」と主張。その理由として、ウィリアムズのパフォーマンス不足とマシン開発力の低さを挙げた。
「我々はシーズン初めに、悪い意味でチームのパフォーマンスレベルに驚いたが、開発スピードもそれほど高くはなかった。このような状況にも関わらず、セルゲイは全力を尽くしてシーズンを上手く管理し、目の前に設定されたタスクを全てクリアしてみせた」
「我々は彼の仕事ぶりに満足しており、現在彼のレースキャリアの選択肢を評価している」
名門と呼ばれチャンピオンシップを争う強豪チームであったのも今は昔、ウィリアムズは今季僅か2レースでしか入賞できておらず、コンストラクターズ選手権では最下位に終わる見通しとなっている。
シロトキンは第14戦イタリアGPで10位フィニッシュを果たし1位ポイントを獲得。だが、チームメイトのランス・ストロールは第4戦アゼルバイジャンと第14戦イタリアの2回でそれぞれ8位と9位を獲得。シロトキンの6倍のポイントをチームに持ち帰った。
ローテンバーグCEOは、シロトキンの来シーズンの活動は「間もなく発表される」と述べ、今後も支援していく方針を確認した。SMPレーシングはこれまでに多くのロシア人ドライバーをサポート。WEC世界耐久選手権では、かつてF1で戦ったヴィタリー・ペトロフを起用している。