シーズン16戦目となる2023年F1世界選手権シンガポールGPが9月15日に開幕を迎え、シャルル・ルクレール（フェラーリ）が1分33秒350を記録して金曜1回目のフリー走行でトップに立った。角田裕毅（アルファタウリ）は9番手と上々のスタートを切った。

マリーナベイ市街地コースは今回、周辺区画の再開発工事の影響で4つの低速コーナーが削除された。ルクレールのベストタイムは昨年のFP1トップと比較して9.683秒速く、2番手にはチームメイトのカルロス・サインツが0.078秒差で続いた。フェラーリは空力効率向上を目指した新型フロントウイングを持ち込んだ。

予選と決勝は日没後の開催となるため、日が差す中でのFP1およびFP3のタイムシートはあまり大きな意味を持たないが、それでもモンツァのシケインで素晴らしい立ち上がり加速を見せていたフェラーリが1-2発進を飾るのは印象的だ。

11連勝を目指すマックス・フェルスタッペン（レッドブル）は「アグレッシブなシフトダウン」と「基本的にあらゆるコーナーでかなりのオーバーステア」に見舞われた事に不満を訴えながらも3番手につけた。

オーストリアGP以来となる1台のみの大規模アップグレードが与えられたランド・ノリス（マクラーレン）が4番手、ルイス・ハミルトン（メルセデス）が5番手に続いた。トップ5のギャップは0.19秒と接近した。

日を追う毎に天候の悪化が懸念される中、金曜のシンガポールは晴天に恵まれ、日本時間18時30分からのオープニングセッションは気温32℃、路面温度45℃のドライコンディションでスタートした。

大きなトラブルはなく、赤旗やセーフティーカーの出番はなかったが、2016年大会の際にフェルスタッペンが「ゴジラ」と名付けた生き物がコースに侵入。2度に渡って黄旗が振られた。

出くわしたフェルスタッペンは当時を思い出したか、「あ！またトカゲがコースにいる。今度のは前より小さいトカゲだ」と無線を通して報告。レースエンジニアは「ゴジラには子供がいたのかもな」と返した。

新型サイドポッドを含む大規模アップグレードを投じたアルファタウリは、角田裕毅が8番手フェルナンド・アロンソ（アストンマーチン）と遜色ない9番手を刻んだ。リアム・ローソンは両親が見守る中、チームメイトから0.852秒遅れの16番手でヘルメットを脱いだ。

アルピーヌも同様にA523を大幅にアップグレード。エステバン・オコンが10番手、ピエール・ガスリーが12番手をマークした。

2回目のフリー走行は日本時間9月15日(金)22時から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第16戦シンガポールGPフリー走行1（FP1）リザルト

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