2018年F1シンガポールGP決勝で3位表彰台に上がったフェラーリのセバスチャン・ベッテル
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ベッテル、早期ピットストップを決断したチームを”全面的に”支持

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第15戦F1シンガポールGP決勝レースを3位で終えたスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、早いタイミングでのピットイン戦略を採用したチームの決断を全面的に支持する考えを示した。

市街地コースのマリーナベイ市街地コースは、23ものコーナーで構成されるコース幅が狭いタイトなトラック。それ故オーバーテイクが極めて難しく、トラックポジション重視の戦略が功を奏する傾向があるが、フェラーリの戦略チームは先制攻撃を仕掛ける事でアンダーカットを狙い、返って順位を落とす失態を招いた。

オープニングラップでマックス・フェルスタッペンを豪快に交わしたベッテルは2番手に浮上。先頭を行くポイントリーダーのルイス・ハミルトンの背中を捕らえると、13周目にいち早くピットイン。7番手でコースに戻った。

メルセデスはフェラーリの目論見を打ち砕くべく、その翌周にハミルトンにボックスを指示。ソフトタイヤに履き替え難なくベッテルの前、5番手でコースに復帰した。両者のピットインによって暫定トップに躍り出たフェルスタッペンは17周目にピットへ入り、ベッテルの前を塞ぐ形でコースにカムバック。奪われた順位を取り返した。

レースを終えたベッテルは、戦略を成功させる自信はあったものの、前を塞がれた事でタイムを失った挙げ句、ブレーキがオーバーヒート気味になってしまったと主張。リスクを負わなければハミルトンには挑戦できなかったとして、チームの決断を全面的に支持した。

早期ピットストップを決断したチームを”全面的に”支持

セバスチャン・ベッテル決勝: 3位, グリッド: 3番手

優勝が僕らの目標であるのは間違いないけど、これを達成するのは簡単なことじゃない。予選では思ったような力を発揮できず、今日は3番グリッドからのスタートだった。変則的な何かを試す必要があったけど、うまくいかずにスタート時と同じ順位でフィニッシュする事になった。

スタートそのものは良くて、マックス(フェルスタッペン)をオーバーテイクして2番手に躍り出た。ピットインの指示には満足だったし上手くやれる自信もあった。トップを狙うためにアウトラップを全力で走る必要があったんだけど、上手くいかなかったんだ。

他のマシンに前を塞がれちゃったせいでタイムを失ったし、ブレーキもオーバーヒート気味になってしまった。紙一重の差で、上手くいかなかった。チームの決断は全面的に支持するよ。僕はコックピットの中にいるわけで、状況を全て把握できるわけじゃないから、皆に頼るんだ。

3位でレースを終えることは僕らのターゲットじゃないさ。でも、今日はただ単純にスピードが足らなかったんだ。


61周で争われた決勝レースでは、ポールポジションからスタートしたメルセデスのルイス・ハミルトンが通算69勝目を上げ優勝。2位はレッドブルのマックス・フェルスタッペン。3位表彰台にはフェラーリのセバスチャン・ベッテルが滑り込んだ。

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