
元レーサーの服部茂章氏が交通事故で死去、61歳―米NASCAR王者チームオーナー
2025年4月5日(土)、米国ノースカロライナ州ハンターズビルのハイウェイで発生した2台の自動車衝突事故により、元レーシングドライバーでNASCARクラフツマン・トラックシリーズ(NCTS)のチームオーナー、服部茂章氏が逝去した。享年61歳。
地元警察によると、事故は現地時間の午前9時15分ごろに発生。服部氏が運転していたトヨタ・クラウンが対向車線にはみ出し、正面衝突に至った。服部氏は現場で死亡が確認された。捜査当局は、スピード違反や薬物・アルコールが事故の要因とは見ておらず、引き続き調査が行われている。
岡山県出身の服部氏は、日本国内でF2およびF3に参戦した後、1995年に渡米。インディ・ライツでは1998年に2勝を挙げ、1999年にはCARTにステップアップ。2000年からはインディ・レーシング・リーグに参戦し、インディ500には3度挑戦。2002年大会では20位で完走を果たした。
その後はNASCARに転向し、2004年にクラフツマン・トラックシリーズへ参戦。現役引退後の2008年には自身のチーム「Hattori Racing Enterprises(HRE)」を設立し、2018年にはブレット・モフィットと共にシリーズチャンピオンを獲得。チームオーナーとして、同シリーズで通算14勝を挙げた。
NASCARは服部氏の死去に際して声明を発表し、次のように追悼の意を表した。
「服部茂章は情熱的なレーサーであり、成功したチームオーナーであっただけでなく、彼の真摯な人柄と努力は、我々のスポーツ全体を引き上げた。彼の訃報に深く哀悼の意を表する」