エンジニアと話をするザウバーのマーカス・エリクソン
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ザウバーF1、エリクソンのクラッシュの原因はDRSの不具合と発表。ルクレール車にも同様のトラブル / F1イタリアGP

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アルファロメオ・ザウバーF1チーム(Alfa Romeo Sauber F1 Team)のフレデリック・バスール代表はF1イタリアGP初日セッションを終えて、午後の2回目のフリー走行で発生したマーカス・エリクソンのクラッシュの原因がDRSのトラブルにあった事を明らかにした。

ホームストレートを時速300km/h超のスピードで走行していたエリクソンはターン1に向けてブレーキングを開始。するとマシンの左側だけが制動されるような形となり、コース脇の鉄製ガードレールへと吹き飛ばされた。

マシンは空中を何回転もしながら路面へと叩きつけられ、フロントからリアに至るまでマシン全体が大破。あまりにも衝撃的な事故であったためエリクソンの安否が心配されたが、幸いにも怪我はなく、自力でマシンから降り歩いてメディカルセンターへと向かった。

「まずはマーカスが無事だと発表できる事をうれしく思う。それが何よりも大切だ」とバスール代表。「2回目のフリー走行の開始直後に発生したインシデントの原因が分かった。マーカスのマシンのDRSにトラブルが発生してため、ブレーキを踏んだにも関わらずターン1でDRSが開いたままになっていたんだ」

走行中のリアウィングの角度を操作することで空気抵抗を低減しトップスピードを稼ぐDRSは、ブレーキを踏むとフラップが閉じて通常の状態に戻るよう製造されている。だが、エリクソンのマシンのDRSはブレーキを踏んだ後も開きっぱなしになっていた。

バスールは同様の問題がエリクソンのチームメイト、シャルル・ルクレールのマシンにも発生していた事を明かした。

「その後、シャルルのマシンにも同様のトラブルが確認されたため、問題を解決のためにすぐにピットインさせる事にしたんだ。こういった問題が起こるのは今回が初めてだよ。今回我々は新しいリアウィングを持ち込んだんだが、原因はウイングではなくDRSのフラップだった」

メディカルチェックを無事に通過したエリクソンはガレージへと歩いて戻り、グランドスタンドからのファンの歓声に手を振って応えてみせた。セッションを振り返ったエリクソンは、事故の様子を次のように語った。

「ものすごい衝撃だったよ。マシンが頑丈だったおかげで僕は無事だった。チームはすでにマシンの修復に取り掛かってくれている。明日またドライブできるのを楽しみにしてるよ」

エリクソンは午前のFP1で16番手タイムを記録したものの、FP2では事故の影響でノータイム。ルクレールはFP1で12番手、FP2を9番手で終えている。

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