フリー走行開始に向けてガレージ内で準備を進めるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年9月24日F1ロシアGPにて
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フェルスタッペン、最後尾からの逆転劇に否定的…2018年の時より「難しい」

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レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはF1第15戦ロシアGP初日セッションを終えて、エンジン交換ペナルティによる後方からの挽回は2018年と比較して「より困難」との考えを示した。

チームはFP2を前に、フェルスタッペン駆る33号車RB16Bのパワーユニット(PU)をICE(内燃エンジン)を含めて全て交換した。レギュレーションで許可された割当基数を越えたため、日曜のレースは最後方スタートとなる。

フェルスタッペンはPU交換に先立って行われた午前の練習走行でメルセデスのバルテリ・ボッタスとルイス・ハミルトンに引き離され3番手に甘んじたが、PU交換の理由は単にライバルに勝ち目がないと判断したからのみではなかった。

ソチでエンジン交換ペナルティを消化する決断を下した理由についてフェルスタッペンは「リザルトだけじゃなく、明日の天候も含めてすべての材料を考慮に入れた結果、ここで消化するのがベストだと思ったんだ」と説明した。

幸いにも初日は晴れに恵まれたものの、FP3と予選が行われる土曜は大雨の予報が出ており、予選に関しては日曜に延期される可能性もある。

なおチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは2日目を待たずに交換を決断した理由として、ドライコンディションにおいてデータやマッピングを確認するためと説明している。

ロングストレートを持つソチ・オートドロームは、比較的オーバーテイクが容易いコースだ。例えば2020年はDRSの使用を含めて計38回の追い抜きが記録されており、英国ミルトンキーンズのチームは以前にもここでエンジン交換ペナルティを消化している。

遡ること3年前の2018年F1ロシアGPでフェルスタッペンは、同じようにパワーユニット交換を行い最後尾19番手からスタートして5位入賞と大きく巻き返しているが、今週末はそれよりも難しい戦いを強いられると考えている。

「2018年はミッドフィールドとのギャップが今回以上に少しばかり大きかった。だから今回は当然、リカバリーするのはより難しいだろうね」とフェルスタッペン。

「でも、いずれにしたって僕らはいずれかの場所でペナルティを受けなきゃならない状況だった。もしここで消化しなければ、どこか別の時にね」

「だから僕らはここでペナルティを受ける事にしたんだ。レースではベストを尽くすよ」

フェルスタッペンはFP2の最中、トップスピード不足を理由に前方のウィリアムズをオーバーテイクするのが難しいと訴えていた。中団チームのパフォーマンスは2018年よりもトップチームに接近している。

「エンジンを載せ替える事が決まった以上、今週末に向けて可能な限りベストなレースカーを作り上げるまでだ」とフェルスタッペンは続ける。

「もちろん上手くいく事を願ってるけど、まずは明日の天候がどうなるかだね」

F1ロシアグランプリ3回目のフリー走行は日本時間9月25日(土)18時から、公式予選は同21時から1時間に渡ってソチ・オートドロームで開催される。

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