“鉄人”健在…47歳ルーベンス・バリチェロ、新シリーズ「S5000」で6年ぶりにフォーミュラに復帰
“鉄人”と称された元F1ドライバーのルーベンス・バリチェロ(47歳)が、9月に開幕を迎える新シリーズ「CAMSオーストラリア S5000選手権」に参戦する事が明らかとなった。バリチェロがオープンホイールのシングルシーターに復帰するのは2012年のインディカー・シリーズ以来、実に6年ぶりの事となる。
フォーミュラサンダー5000とスーパー5000の両シリーズが統合される形で新たに発足したS5000。車体はフランスのリジェが製造するFIA準拠のF3シャシーで、570馬力を誇る5リッターV8自然吸気エンジンに6速ギアボックスが組み合わされ、コックピット保護デバイス「ヘイロー」を備える。
当初は今年5月に開幕が予定されていたものの、アメリカからの部品供給が遅れたために、スケジュールに4ヶ月の遅延が発生。シリーズ初のレースは9月20日から22日の3日間に渡って、メルボルンのサンダウン・レースウェイで開催される。
初戦は全14台のエントリーが予定されているが、正式に参戦が発表されたのはバリチェロが初。今後数週間以内に、ブラジル・モータースポーツ界のスターに食って掛かる13名のライバルが発表される見通しとなっている。多くは地元出身のレーシングドライバーとなる事が予想され、同じく元F1ドライバーのマーク・ウェバーの動向にも注目が集まる。
「F1時代にはオーストラリアに何度も足を運んだ。メルボルンで開催されるS5000の初レースに参戦出来る事を嬉しく思う」とルーベンス・バリチェロ。
「S5000フォーミュラのコンセプトは非常に興味深いし、5リッターV8エンジンのサウンドは最高だ。本当に挑戦的なクルマだと思う。新しいシリーズの立ち上げに参加できて嬉しいよ。サンダウンには行った事がないから、学ばなきゃならない事がたくさんあるけど、S5000のデビューの舞台としては最適だと思うし、素晴らしい経験になるだろうね」
バリチェロは、1993年から2011年にかけての19年間に渡ってF1に参戦。通算322回のF1史上最多出走記録を持ち、優勝11回、ポールポジション14回、表彰台68回を獲得した。ウィリアムズのシートを失いF1を去った後は、インディカー・シリーズを経てストックカー・ブラジルに参戦。2014年シーズンのチャンピオンに輝いた。