シュミット・ピーターソン・モータースポーツのマーカス・エリクソン
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インディ500初参戦のエリクソン、”先輩”アロンソからアドバイスを受け準備着々

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日欧のフォーミュラを渡り歩いてきたマーカス・エリクソンにとって、今年の第103回インディアナポリス500マイルレースはキャリア初のオーバル走行。28歳のスウェーデン人ベテランドライバーは、2度のF1ワールドチャンピオンから、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)でのレースに関するアドバイスを受け、着々と準備を進めている。

F1での5シーズンを含めて、エリクソンのキャリアは高速コーナーを主戦場としてきた。スパ・フランコルシャンやシルバーストン・サーキット、そして鈴鹿。右に左に強烈なGフォースを受けながら、ダウンフォースによって地面に押さえつけられたマシンを駆る事が、エリクソンのレースの全てであった。

それだけに、4つのバンクで構成される世界で最も有名な2.5マイルのオーバルコースは、エリクソンにとって未知の領域。前走者からのタービュランスを見極め、ドラフティングを巧みに利用出来なければ、最高速度370kmにも達する高速戦で生き残ることは出来ない。

「現行のF1マシンと比べると、インディカーのクルマはグリップレベルがかなり低い。でも、それだからこそドライブしていて楽しいんだ」とエリクソン。今季より北米最高峰のインディカー・シリーズに参戦しているエリクソンは、上位入賞のチャンスを掴みながらも、3戦を終えてランキング20位に甘んじている。

「クルマが暴れまくるからステアリングでの仕事が多いけど、インディカーマシンは印象的だ。でも(オーバルでは)全く異なるドライビングが求められる。一番の課題は、オーバルに素早く適応する事だ」

エリクソンは4月24日(水)にIMSで行われるオープンテストに、シュミット・ピーターソン・モータースポーツのチームメイトであるジェームズ・ヒンチクリフ他、26名のドライバーと共に参加。ルーキー・オリエンテーション・プログラム(ROP)に取り組む。

今年のインディ500には、共にF1を戦ってきたフェルナンド・アロンソも参戦する。トリプルクラウン達成を目指すアロンソは、2017年の第101回大会でインディ500に初めて挑戦した。初のオーバルレースで予選5番手を獲得し、レースでは27周のリードラップを計上。エンジンブローによってリタイヤするまで、トップ10圏内を走行していた。

この印象的な活躍が認められ、アロンソはインディ500・ルーキー・オブ・ザ・イヤーに選出された。エリクソンは、先輩アロンソからアドバイスを受けた事を明かした。

「去年インディカー参戦を発表した時に、少しだけフェルナンドとインディ500について話をしたんだ。彼は”絶対気にいると思う。アメージングな経験になるはずだぜ”って言ってた。話を聞く人みんなが同じことを言う」

「最高の経験になるだろうね。”マンス・オブ・メイ”が本当に楽しみだ」

エリクソン去りしザウバーF1チームは今年、F1創世記を牽引していた”アルファロメオ・レーシング”の名を継承。キミ・ライコネンとアントニオ・ジョビナッツィをドライバーに据え、装いを新たにした。

「ワン・スペックのシリーズは、ドライバーにとって本当にエキサイティングだ」とエリクソン。F1とインディカーの違いを次のように説明する。

「(インディカーでは)レースによって、20位で終わる事もあれば優勝する事もあり得る。全ては自分とチームがどれだけ上手くやれるかにかかってる。F1では乗るマシンによって週末の結果が決まってしまう」

「F1でのリザルトは乗るマシンに左右されてしまうけど、インディカーでは良いクルマとチームが必要だ。長年F1にいると、自分がどこまでやれるドライバーなのかを見失ってしまう。その点がインディカーとは異なる」