フェラーリ代表ビノット更迭報道「あまり良いことじゃない」とシャルル・ルクレール
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チーム代表を務めるマッティア・ビノットが来シーズンの開幕を前に解任されるとの報道についてシャルル・ルクレールは、単なる「噂に過ぎない」としつつも、チームにとって「あまり良いことではない」と認めた。
予選でのタイヤ選択ミスと決勝でのチームオーダー騒動があったサンパウロGPを経て、イタリア国内ではビノット更迭報道が相次いだ。後任にはアルファロメオのフレデリック・バスール代表兼CEOの名前が取り沙汰され、フェラーリは「全く根拠がない」と火消しに走った。
マラネッロ事情に詳しいジャーナリスト、レオ・トゥリーニを含む複数の情報筋は、ジョン・エルカーン会長を含む首脳陣による更迭が噂されている背景の1つに、ルクレールとビノットの関係が「良好ではない」事を挙げている。
フェラーリは開幕3戦で2勝を挙げたものの、信頼性、戦略、オペレーションといった広範に渡るミスによってタイトル争いで敗北した挙げ句、ブラジルでの週末を経てメルセデスが一気にその差を縮めた事で、コンストラクターズ選手権での2位の座が脅かされる状況にまで至った。
F1アブダビGPの木曜会見の中でルクレールは「メディアによって報じられたのは確かに大きな事だ。でも噂に過ぎない」とする一方で「こういう報道を目にするのはチームにとってあまり良いものじゃない」とも語った。
そして「だからチームがハッキリさせたことは良かったと思ってる。この最後の週末に100パーセント集中できることを望んでる」と付け加えた。
また「F1、特にフェラーリ界隈は常に噂がつきまとうものであって、これは今も昔も変わらない。シーズン終盤に差し掛かると僕らの周りでは常に声が上がる」としつつ、昨年からの大幅な競争力の向上に触れてチームのボスを擁護した。
「昨年から今年にかけて僕らがどれだけ大きなステップを踏んだか、みんな忘れがちだ」
「更なるステップが必要な事は間違いないけど、チーム一丸となってやれると確信しているし、まずは今回のレースでそれをやり遂げ、今シーズンを最高の形で締め括れればと思ってる」
「この件についてはあまり注意を払うべきじゃないと思う」
更迭報道を経てフェラーリが発表した声明は「マッティア・ビノットの地位に関する一部メディアの憶測」を「根拠がない」としたのみで、ビノットの続投を明言する事はなかった。