
角田裕毅、2026年F1レギュラーシート喪失と蘭報道…残された「ホンダTPC」という命綱
レッドブル・グループが12月2日(火)に発表する2026年のF1ドライバーラインナップで、角田裕毅がフルタイムのレースシートを失う見通しが強まっている。オランダの大手紙『De Telegraaf』が「複数の関係者情報」として報じたもので、今週末のアブダビGPが角田にとってレッドブルでのラストレースとなる可能性が高まっている。
カタールGP後の会議で決定か
Courtesy Of Red Bull Content Pool
スプリントに向けてグリッドに運ばれる角田裕毅のレッドブルRB21、2025年11月29日(土) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)
F1第23戦カタールGP決勝後、現地ドーハでレッドブル・グループの首脳陣による会議が行われた。チーム代表ローラン・メキーズ、アドバイザーのヘルムート・マルコ、そしてレッドブルGmbHで企業プロジェクト・新規投資部門CEOを務めるオリバー・ミンツラフ氏が同席し、2026年のラインナップが最終決定されたとみられている。
『De Telegraaf』によれば、マックス・フェルスタッペンの新たなチームメイトにはアイザック・ハジャーが昇格。レーシング・ブルズはリアム・ローソンが残留し、アーヴィッド・リンブラッドが抜擢される見通しだという。
レッドブル系列2チーム以外のシートはすでに埋まっているため、これは角田が2026年のレギュラーシートを失うことを意味する。同紙はフェルスタッペン陣営との強いパイプを持つことで知られている。
角田はカタールGPの週末に先立ち、自身の将来について意味深な発言を残していた。
「知っていることもありますが、それは話せません。ただ、おそらくは、ほとんどの人が知っていることなのかなとも思います」
パドックでは長らく、ハジャーが角田の後任として2026年にレッドブルへ昇格するとの憶測が飛び交っていた。
角田は直近のカタールGPで行われたスプリント予選で、予選形式として初めてフェルスタッペンを上回ったものの、シーズンを通して一貫した速さを発揮することに苦戦している。フェルスタッペンが7勝を挙げて396ポイントを獲得する一方、角田は今季のグランプリレースでいまだ6位以上の結果を残せていない。
なお、ヤス・マリーナ・サーキットでの金曜フリー走行1回目は、若手起用義務の一環として、角田ではなくリンブラッドにRB21のステアリングが委ねられる見通しとされる。
角田の将来、ホンダTPCが左右か
Courtesy Of Red Bull Content Pool
決勝レース前に本田技研工業の三部敏宏社長、ホンダ・レーシングの渡辺康治社長と写真撮影に臨む角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年10月26日(日) F1メキシコGP(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)
ただし、角田がF1から完全に離れるかどうかは定かではない。『De Telegraaf』は「角田がリザーブとして残留する可能性もある」とも報じている。その鍵を握るのは、ホンダ製パワーユニット(PU)が絡む交渉かもしれない。
レッドブルとホンダは2025年シーズン限りでパートナーシップを終了するが、両者は2026年以降のTPC(旧車テスト)用PU供給契約について協議を進めている。カタールGPの週末にも会合の場が設けられた。
TPCは若手育成に欠かせない旧型マシンを使ったテストのことで、PUメーカーには、かつてのカスタマーチームにTPC用のPUを供給する義務がある。一方で価格制限はないため、メーカー側が言い値を提示できるため交渉は難航しがちだ。
レッドブルにとって、予算制限に含まれないTPC費用は、開発予算を圧迫しないため理論上は高額でも支払うことが可能だが、適正価格での合意を目指してホンダと交渉を続けていると見られている。
この契約に関連して、角田がレッドブル及びレーシング・ブルズのリザーブドライバーとしてF1に留まる可能性がある。
現状では角田のシート喪失が有力視されているものの、正式発表があるまでF1の世界で何が起こるかは分からない。運命の12月2日――日本のF1ファンにとって、スマートフォンから目を離せない一日となりそうだ。