レッドブル・ホンダF1、2021年型「RB16B」を世界初公開!8年ぶりのタイトル奪還へ
ホンダ製F1パワーユニットを搭載するレッドブル・レーシングは2月23日(火)、2021年シーズンのFIA-F1世界選手権に投入する新車「RB16B」を世界初公開した。ノーズ先端にはブラックカラーの「Honda」ロゴが光る。
ライバルチームにエアロパーツの詳細が漏れぬよう、レッドブルはこれまで新車発表で度々カモフラージュ柄を使ってきたが、公開されたマシンのレンダリング画像には正規仕様と思われるカラーリングが施された。
エナジードリンクで知られるレッドブルの共同創設者、ディートリッヒ・マテシッツにより2004年に設立されたレッドブル・レーシングは過去17シーズンで優勝64回、表彰台182回、ポールポジション63回を獲得。チャンピオンシップ4度を制した強豪チームだが、1.6リッターV6ハイブリッド・ターボエンジンが導入された2014年以降はメルセデスに先行を許す展開が続いている。
2019年よりチームにF1パワーユニットを供給してきたホンダは今シーズン末を以てF1での活動に終止符を打つ。「RB16B」のコックピット背後にはホンダのV6ハイブリッド時代の集大成とも呼ぶべきパワーユニット「RA621H」が積まれる。チームは良好な関係を築いてきた日本のエンジンメーカーと共に、8年ぶりのタイトル奪還に挑む。
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは最新型「RA621H」について、技術ノウハウの”一切”を投じた出し惜しみなき渾身のF1パワーユニットになると説明。パワーと信頼性を向上させるためにICE(内燃エンジン)、タービン、ERS(エネルギー回生システム)に変更が加えられている。
これは当初、2022年の導入が予定されていた新型エンジンで、昨年10月の撤退発表を受けて1年前倒しでの投入が決断されたものだ。
ドライバーラインナップは変更され、セルジオ・ペレスがマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務める。シートを失ったアレックス・アルボンはドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)に参戦する傍ら、レッドブルとアルファタウリ双方でリザーブドライバーの役割を担う。
昨年までタイトルスポンサーを務めていたアストンマーチンが去った事で、リアウイングにはホンダのロゴが配置された。フロア終端に入れ込まれていたスリットやフィンは規約に伴い姿を消した。