”過去に類を見ない自信”を窺わせるレッドブルF1陣営、テストながらも漂う無双感
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最速・最多ラップで締め括ったF1プレシーズンテスト初日を終えてレッドブル陣営は、過去に類を見ないほどの手応えと自信を窺わせている。誰もが手の内を隠すテスト期間に過ぎないながらも、パドックには無双感が漂う。
2月23日のオープニングセッションでフェルスタッペンは開始早々にトップタイムを刻むと、暑くコンディション的に不利な日中にも自己ベストを塗り替え、更には高い信頼性を背景に1日を通して全チーム最多となる157周を走り込んだ。
車重(センサーやバラストなどの有無)や搭載燃料量、タイヤ、プログラム、エンジンモードなど、ラップタイムを左右する変数は数多く、各チームのそれが不明である以上、読み取れるものは限定的だが、自らのそれらを知るレッドブルの面々は非常に楽観的だ。
オランダのF1ジャーナリスト、エリック・ヴァン・ハーレンは、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコが初日テストを経て「これほどまでに満足した様子を見せた」のは初めてだと指摘した。
マルコは「De Telegraaf」とのインタビューの中で、まだテスト初日が終わっただけだとしてフェラーリとメルセデスを蚊帳の外に置く事はしなかったものの、これまでの出来に満足していることを隠し切れない様子を見せた。
「出だしから全てが順調だった。今のところ、本当に満足している。去年のこの時期よりも良い状況にあると考えている」
「今年はフェラーリ、メルセデスとより接近した状況になるだろう。ただ彼らは共に今も問題を抱えている。とは言え、経験を通して解決してくるだろう」
「フェラーリがまだあれほどバウンシングを抱えているのには驚いた。予想外だった。メルセデスの方はまだ少し落ち着きがないように見える」
フェラーリSF-23が上下振動に手を焼き、メルセデスW14が縁石に対してナーバスな様子を見せた一方、フェルスタッペンは1ラップペースだけでなくロングランにおいてもライバルにコンマ5秒程度の差をつけ優位性を示し、全く別のステージにいる事を感じさせた。
興味深いことにマルコと同じようにフェルスタッペンもまた、異例の自信に満ち溢れた様子だという。
F1公式プレゼンテーターのローレンス・バレットは初日テストの取材を経て、レッドブルとフェルスタッペンを「不気味」と形容した。
「夜にマックス・フェルスタッペンと話をした。テスト中にこれほど自信に満ちた彼を見たことはないように思う。コースに出るや否や、すぐにスピードに乗っていた」
「昨年型を進化させた今年のマシンはプッシュすればすぐに反応するし、走行距離としてもグランプリレースの3回分近くを稼ぎ出していた」