レッドブルF1代表ホーナー、62万円を投じて宿敵メルセデスのファクトリー見学権を落札
レッドブル・レーシングのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、2月6日に開催されたオートスポーツ・アワードのチャリティ・オークションで4千ポンド、約62万円を投じて、宿敵メルセデスのF1ファクトリーツアー権を落札した。
F1コミュニティから多くの出品物が提供されたこのオークションにメルセデスは、英国ブラックリーのファクトリーツアー権を提供した。だがこれを競り落としたのはなんと、トト・ウォルフ代表と犬猿の仲、ホーナーだった。
ホーナーにファクトリーを案内するウォルフの姿を想像すると思わずこみ上げてくるものがあるが、敵陣視察という千載一遇の好機にホーナーが単身で乗り込むわけもない。
RacingNews365によるとホーナーは、あくまでもチャリティーのためだと強調しつつも「20人くらい」を連れ添ってブラックリーに乗り込むつもりだと冗談を飛ばした。
「僕とエイドリアン(最高技術責任者のニューウェイ)、それにピエール・ワシェ(テクニカル・ディレクター)、それと多分ポール・フィールド(プロダクション・ディレクター)と一緒に行く事になるだろうね」
「予算上限をどういう風にやり繰りしてるかを見てみるのも面白いかもしれない」
ホーナーはデビッド・クルサードとニューウェイと共に、2008年にライバルチームの本拠、マクラーレン・テクノロジー・センターを訪れた事がある。
ホーナーはその時の事を振り返り「当然、エイドリアンにとっては勝手知ったる場所で、行きたいと思っていた所があったんだけど、どれも全部ダメだと言われてね」
「結局、マーケティング部門とエレクトロニクス部門を見て、凄く美味しいランチを食べただけだった」
ニューウェイは1997年から2005年までをマクラーレンで過ごし、通算43勝を挙げた後、レッドブル・レーシングへと移籍した。
なお、このオークションの収益は、F1関連の仕事に2年以上携わったことのある従業員が何らかの困難に陥った際に支援やアドバイスを提供する慈善団体「グランプリ・トラスト」に寄付された。