RBPT製F1エンジン搭載なるか…マクラーレンCEOの本拠訪問を認めるレッドブル
Published:
マクラーレンのザク・ブラウンCEOが今月上旬に英国ミルトンキーンズにあるレッドブル・パワートレインズ(RBPT)のファクトリーを訪れたとの報道を経て、レッドブルが訪問の事実を認めた。
この訪問の目的はレッドブルのエンジン部門、RBPTの施設の視察ならびに、2026年以降に向けたRBPTフォード製F1パワーユニット(PU)の供給に関する話し合いだと見られている。
レッドブルのPUは姉妹チームのアルファタウリ共々、現在もホンダが供給しているが、次世代PU規定が導入される2026年以降についてはフォードの技術協力を得て、ホンダのF1撤退に伴い設立されたRBPTが供給する計画だ。
英「インデペンデント」によるとレッドブルの広報担当者は2月22日(水)、マクラーレンの最高経営責任者がファクトリーを訪れていた事を認めた。
予算上限違反を巡って昨年、ブラウンがレッドブルのチーム代表、クリスチャン・ホーナーと緊張関係にあった事を思えば、今回の訪問はちょっとした驚きである。
ブラウンがFIAに対し、予算超過は「詐欺的行為」にあたるとして厳罰を求めたことについてホーナーは「事実も詳細も知らないライバルがこんな告発をするなんて本当に衝撃的だ」と怒りをあらわにした。
マクラーレンは2021年以降、メルセデスからPU一式の供給を受けているが、2026年以降を見据えてレッドブルの他に、ホンダとも話し合いの場を持ったと伝えられている。
具体的な名前こそ明かしていないが、HRCの渡辺康治代表取締役社長は先日、PU供給について「複数のF1チーム」から接触があったと明かした。
PUの供給元について、マクラーレンがメルセデスからの切り替えを検討していることはCEO自らが認めている。
ブラウンは新車「MCL60」のローンチイベントの際に、2026年以降の搭載PUについてチーム代表のアンドレア・ステラと共に「検討しているところだ」と述べ、次のように続けた。
「さほど急いではいないしメルセデスには満足しているから、今後1年ほど様子を見てから決断するつもりだ」
マクラーレン・メルセデスが継続されるのか、はたまた第3期マクラーレン・ホンダが復活するのか、それともマクラーレン・レッドブル・フォードとなるのか。今後の進展が注目される。