フォース・インディアのセルジオ・ペレスとエステバン・オコン
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フォース・インディアが消滅し、新チーム「レーシング・ポイント」がF1に誕生!ベルギーGP出走へ

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フォース・インディア改め、「レーシング・ポイント・フォース・インディアF1チーム(Racing Point Force India F1 Team)」が2018年8月23日に誕生。F1の新規エントリーチームとして承認され、FIA F1世界選手権 第13戦ベルギーGPでデビューする事が決定した。

運営母体となるのはランス・ストロールの父ローレンスが所有するレーシング・ポイントUK(Racing Point UK Limited)。新規参戦という形となるため、これまでに獲得したコンストラクターズ・チャンピオンシップポイントは全て消滅したものの、セルジオ・ペレスとエステバン・オコンが獲得したポイントについては各々継続する事が認められた。

ローレンス率いる投資家グループは破綻寸前のチームを買収し、その資産の全てを手に入れる予定であったが、F1に参戦するための”エントリー権”の移譲について法的な問題が発生。ベルギーGP開幕までの解決が困難であった事から、新規エントリーという形を取り、これが統括団体のFIA国際自動車連盟によって承認された。

レース用機材やマシン等の物理的資産、そしてドライバー等の人的資産はそのまま新チームへと移譲されており、実質的にはチーム名称が変更されたものと言える。ただし、上層部の体制については変更が行われ、これまでフォース・インディアの最高執行責任者(COO)を務めていたオトマー・サフナウアーが新チーム代表兼CEOに就任。副代表を務めていたロバート・ファーンリーはチームを離脱した。その他のシニアマネジメントチームに変更はない。

一時はベルギーGPの出走すら危ぶまれていたが、是が非でもチーム消失を阻止したいFIAが舞台裏で画策。ジャン・トッド会長は、無事にチーム存続が決まった事について祝辞と歓迎の声明を発表した。

「ビジネス面で安定した状況を作り上げることは、F1が直面している重要な課題の1つだ。今回我々FIA、管財人、レーシング・ポイント、そしてフォーミュラ・ワン・マネジメントによる努力が実り、優秀な従業員全員の将来を確保し、公平かつルールに則ったチャンピオンシップを維持する状況を整える事ができた」

チーム名に「フォース・インディア」の名を残したのは、チャンピオンシップの分配金確保の狙いがあるものとみられ、来季以降は「レーシング・ポイント」としての参戦が予想される。

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