ボッタス、幾多の困難を乗り越え3番手復帰もパンクDNF「グリップも感触も良かったのに突然…」
メルセデスのバルテリ・ボッタスは11月21日のF1カタールGP決勝レースで3番手を走行していたものの、33周目に左フロントのパンクに見舞われた事が原因でリタイヤを余儀なくされた。
シングルイエロー無視によって降格を受け、予選3番手ながらもダーティーサイドの6番グリッドについたボッタスは、スタートの蹴り出しで大きく遅れを取り一気に11番手にまで転落した。
だがその後、オーバーテイクを重ねて順調にポジションを回復。23周目に3番手にまでカムバックした。だが、その10周後に突如左フロントのパンクに見舞われた。
ボッタスは片足を引きずりながら必死にピットまで戻り、ハードタイヤに履き替えてコースに戻ったものの、クルマへのダメージは大きくチームは48周目にリタイアを指示した。
エンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンはボッタスのパンクについて「何の前触れもなく、おまけに最終コーナーへのアプローチという最悪のタイミングでパンクしてしまい、まるまる1周を3輪で走らなければならなかった。ダメージが大きくポジションを上げる事ができなくなってしまったのでリタイアを決断した」と説明した。
期待していただけに本当に悔しい
バルデリ・ボッタス決勝: DNF, グリッド: 6番手
金曜の時点でかなり期待していただけに、こういう結果で週末を終える事になって本当にガッカリしてる。
フォーメーションラップでタイヤの熱入れに苦労してしまい、加えてダーティーな方のグリッドだったから蹴り出しで全くグリップが得られず、兎に角ホイールスピンし続けるような状況で、1周目はまるでスケートしているような状態だった。
その後はDRSトレインに捕まってしまったけど、一旦前が開けた後は前進していく事ができた。ペースが良かったからスティントを長く引っ張る事もできた。でも、何のバイブレーションも警告もなく、突然タイヤがパンクしてしまったんだ。
タイヤの限界をプッシュし続けていたのは分ってたけど、グリップは良いままだったしフィーリングも良かった。それに表彰台を目指すためにはステイアウトして走り続けるのが一番の近道だった。
ツイてないことにパンクしたのはピットレーン入口のすぐ後で、ピットに戻るまでに1周しなきゃならず、そのせいでクルマに酷くダメージを負ってしまい、(クルマやエンジンの)マイレージを温存するためにリタイヤする事にした。
11月21日(日)にロサイル・インターナショナル・サーキットで行われた2021年F1第20戦カタールグランプリ決勝レースでは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、3位にフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が続く結果となった。
ロサイルと並び初開催となるジェッダ市街地コースを舞台とする次戦サウジアラビアGPは12月3日のフリー走行1で幕を開ける。