カタロニア・サーキットを走行するアルファタウリ・ホンダAT01、2020バルセロナテストにて
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F1バルセロナテスト《初日》総合結果:メルセデスが盤石の最速最多周回、ホンダも好調発進

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2020年F1バルセロナテストの初日セッションが、2月19日(水)にスペインのカタロニア・サーキットで8時間に渡って行われた。昨年と比較してテスト日数が2日間削減されたため、誰もが慎重に周回を重ねたという側面はあるが、クラッシュやマシントラブル等によってレッドフラッグが振られる事は一度もなく、全てのマシンが高い信頼性を発揮した。

この日のテストセッションは現地9時、日本時間17時に気温7℃、路面温度13℃のドライコンディションでスタート。正午には気温16℃、路面25℃にまで上昇したものの、4時間に渡って行われた午後部では一方的に下がり続けた。

エアロレイクを装着してカタロニア・サーキットを走るメルセデスAMGのバルテリ・ボッタス、2020年F1バルセロナテスト初日
© Pirelli & C. S.p.A. / エアロレイクを装着して走行するメルセデスW11

シーズン一発目のタイムシートでトップに立ったのはメルセデスAMGのルイス・ハミルトン。C2コンパウンドながらも唯一、16秒台に入れ込んで最速を刻んだ。2番手タイムはチームメイトのバルテリ・ボッタス。前年王者シルバーアローはこの日、2人合わせて173周を走り込み、7連覇に向けて堅実なスタートを切った。

3番手はレーシングポイントの午前を担当したセルジオ・ペレス。周回数は58周と物足りなさを感じるものの、メルセデスの昨季型マシン「W10」の前後サスペンション等を流用する「RP20」は強力なパフォーマンスを発揮。本家のボッタスに1000分の62秒と迫った。なお午後にステアリングを握った僚友ランス・ストロールは、50周の10番手タイムという結果で、チームとしては計108周に留まった。

レーシングポイント「RP20」、F1バルセロナテストにて
© Pirelli & C. S.p.A. / レーシングポイント「RP20」

レッドブル・ホンダはこの日、マックス・フェルスタッペンがRB16の走行を担当。午後のセッションでは2度ほどスピンを喫し、コース復帰のために180度ターンを決める必要に迫られながらも、単独168周の大仕事をやってのけ、中間コンパウンドのC3タイヤで4番手タイムをマークした。

フェルスタッペンは2度のコースオフについて「グラベルに乗っただけ。マシンを限界を探っていた」と語り、特にクルマに問題があったわけでないと説明した。明日はアレックス・アルボンに繋ぐ。

スクーデリア・フェラーリは、体調不良を訴えたセバスチャン・ベッテルに代えて、急遽シャルル・ルクレールを起用。ルクレールは当日の朝6時45分に、チーム側から交代を知らされたと語った。

急なスケジュール変更にも関わらず、ルクレールはすぐさま準備を整えて、ロングランを中心にプログラムをこなして132周を走破。11番手タイムを残してマシンを降りた。フェラーリは2日目の午前を再びルクレールに、午後をベッテルに託す。

アルファタウリ・ホンダはダニール・クビアトを起用。午前中にピットレーン上で停止するハプニングがあったものの、ソフトウェア上の軽微なトラブルであったようで影響は限定的だった。昨季型のレッドブル「RB15」の足回りを持つAT01は、4番手をマークしたフェルスタッペンの「RB16」に対して0.182秒差に迫ってみせた。ただしトータル115周は及第点か。

マクラーレンは、MCL35をドライブしたカルロス・サインツがフェルスタッペンに肉薄する161周を走破。ルノーの2人を背後に従える6番手タイムを刻んだ。黒塗りのR.S.20を投じたエンストンのチームは、午前をエステバン・オコンが担当するも、マシンのフロアを外しての作業に追われるなどして走行時間をロス。午後のダニエル・リカルドと合わせて合計117周に留まった。

エアロレイクを装着して走るウィリアムズFW43、F1バルセロナテストにて
© Pirelli & C. S.p.A. /ウィリアムズFW43

ウィリアムズは初日一日だけで、昨年のプレシーズンテストの総走行距離を上回った。開発スケジュールの遅れから、ウィリアムズは8日間に渡って行われた昨年のテストで僅か88周しか走行することが出来なかったが、この日はジョージ・ラッセルとニコラス・ラティフィの2人合わせて136周を走り込んだ。ラッセルは9番手、ラティフィは12番手でクルマを降りた。

アルファロメオ勢は、テストドライバーのロバート・クビサとレギュラー2年目のアントニオ・ジョビナッツィが作業を分担。クビサは午前中に59周を走り込んで13番手、ジョビナッツィは午後に78周を走り、15番手最下位タイムで一日を締めた。

この日最も走り込めなかったのはハース。VF-20をドライブしたケビン・マグヌッセンは14番手タイムを刻み単独で104周と、大台に乗せるのが精一杯であった。

テスト2日目は20日(木)の現地9時からカタロニア・サーキットで開催される。

F1バルセロナテスト《初日》総合結果

Pos Driver Team Time Tyre Laps
1 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:16.987 C2 94
2 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:17.313 C3 79
3 セルジオ・ペレス レーシングポイント 1:17.375 C3 58
4 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:17.516 C3 168
5 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 1:17.698 C3 115
6 カルロス・サインツ マクラーレン 1:18.001 C3 161
7 ダニエル・リカルド ルノー 1:17.873 C2 54
8 エステバン・オコン ルノー 1:18.004 C3 62
9 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ 1:18.168 C3 73
10 ランス・ストロール レーシングポイント 1:18.351 C2 50
11 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:18.289 C3 131
12 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ 1:18.382 C3 63
13 ロバート・クビサ アルファロメオ 1:18.386 C3 59
14 ケビン・マグヌッセン ハース 1:18.466 C3 104
15 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 1:20.096 C3 78