マクラーレンに続き、ピレリF1スタッフが新型コロナウイルス検査で陽性反応
F1公式タイヤサプライヤーのピレリは、F1オペレーションに関わるスタッフの一人が、オーストラリアGPの開催地であるメルボルンで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の陽性反応を示したと発表した。
ピレリは声明の中で「ピレリF1チームのメンバーが昨日、メルボルンでCOVID-19の陽性反応を示した。感染の疑いがあるこのスタッフは現在、オーストラリア保健当局が定めている関連手続きに従っている」と説明した。
オーストラリア当局によると、陽性反応を示したスタッフについては特別な予防措置が必要とされる第三者への濃厚接触は確認されていないという。
感染の経路については明らかにされていないものの、ピレリが本拠とするイタリアでは新型コロナウイルスによる被害が急速に拡大している。先日10日にはセッティモトリネーゼ工場の勤務者の家族に感染が確認された。ピレリは従業員の安全性を確保するために、当面の間、工場作業者の数を減らして減産する措置を取った。
F1オーストラリアGPは2020年シーズンのFIA-F1世界選手権の開幕戦を担う予定であったが、初日を前にマクラーレンのチームスタッフの一人が陽性反応を示し、1回目のフリー走行を2時間後に控えて急遽中止された。
新型コロナウイルスの影響は開幕戦に留まらない。公式発表されているだけでオーストラリア、バーレーン、ベトナム、中国の計4戦の延期が決まっており、近日中にオランダとスペインでのグランプリの中止が発表される見通しとなっている。
マクラーレンの発表によると、当該スタッフは順潮に回復に向かっており現在は症状もないとの事だが、濃厚接触を理由として他にも14名のスタッフが今もメルボルンのホテルで自己隔離に置かれており、レースディレクターのアンドレア・ステラを含む数人のメンバーがサポートにあたっている。