ピレリ、33号車レッドブル・ホンダをリタイヤに追い込んだイモラでのタイヤ破損の調査結果を報告
F1の公式タイヤサプライヤーを務めるピレリは、F1エミリア・ロマーニャGPでレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンを襲ったタイヤバーストに関する調査結果を終え、トレッド中心部の損傷が事故を引き起こしたとの考えを示した。
11月1日にイモラ・サーキットで行われた決勝レースでフェルスタッペンは、2位表彰台を手中に収めたかに思われたが51周目のターン5に差し掛かる際に右リアタイヤが突如として破裂。クラッシュを喫してリタイヤを余儀なくされた。
レース後に公開された33号車の360度カメラによって捉えられたリアエンドの映像からは、猛烈な破裂音と共にタイヤが破壊されていく様子が記録されていた。レース直後の段階で関係者らは、デブリがパンクを引き起こしたのではないかとの考えを示していた。
Max went from 👌 to 💥 … in the blink of an eye#ImolaGP 🇮🇹 #F1 pic.twitter.com/vIpInpsgWp
— Formula 1 (@F1) November 2, 2020
マリオ・イゾラは、事故から2週間が経とうとする中で行われたF1トルコGPの金曜プレスカンファレンスの中で、タイヤ及び破損したタイヤの破片に関する調査を行った事を明かし、事故の原因はトレッド中心部の損傷にあったとの認識を示した。
「バラバラになったタイヤを分析するのが困難であるのは確かだが、我々は問題が発生したタイヤをすぐにイモラからミラノの研究所へと送り、優先的に調査を行った」とマリオ・イゾラ。
「トレッドとサイドウォールの内側と外側の両方で、幾つかの切り跡を見つけた。トラブルの原因は、トレッドの中心部がダメージを負った事で、ベルトとカーカスプライの両方が損傷したものと考えている」
「この損傷を受けてベルトが剥離し始め、ある時点でカーカスが荷重を維持できなくなった事で、皆さんがテレビでご覧になったようなデフレーション(空気が抜けた)が発生したのだ。この分析結果はFIAとチームに共有済みだ」
イモラではメルセデスもまた、タイヤに問題を抱えていた。W11はレース中にバイブレーションに見舞われ、予定を早めてのピットストップを余儀なくされた。
メルセデスのトト・ウォルフ代表は「タイヤは分析のためにミラノに送られた。結果待ちの状態で、まだ原因は分かっていない」と説明し、隣に座っていたイゾラは調査中である事を認めた上で「これに関しては空気圧は失われておらず、走行中にただ振動が大きくなっていった事が分かっている」と付け加えた。