
ルクレール「膨大な実力を隠している」特定ライバルを警戒、新規定で膨れ上がった隠蔽要素
刷新された2026年のF1レギュレーションに基づき製造されたマシンによる、3日間のバーレーンテストが終了した。タイムシートの上位にはマクラーレン、フェラーリ、メルセデスが名を連ね、新たな時代の勢力図がわずかながらも浮かび上がりつつある。
だが、シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、あるライバルチームが現在見せている姿は真の実力とは程遠いものだとして、強い警戒感を示している。
テスト最終日、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルがタイムシートの最上位を独占した。一方でパドックでは、シルバーアローが“三味線を弾いている”との疑念が絶えない。
テスト後、レッドブルとメルセデスの立ち位置についての見解を問われたルクレールは、次のように語った。
「レッドブルはメルセデスよりは手の内を見せていると思うし、非常に印象的だった。一方でメルセデスは、膨大なパフォーマンスを隠していると思う。それがどれほどのものかは、時が経てば分かるよ」
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.
バーレーン・インターナショナル・サーキットを走行するジョージ・ラッセルのメルセデス「W17」、2026年2月11日(水) F1バーレーンテスト初日
以前の「7倍」近いポテンシャル隠蔽要素
ルクレールが「膨大」という言葉を用いるまでに踏み込んだ背景には、2026年規定の複雑さがあるという。目に見えるラップタイムだけで序列を判断することは、これまで以上に困難を極めている。
特に新世代パワーユニットは大きな差別化要因となっており、戦略的なリフト・アンド・コーストやシフトダウンといった多様なエネルギーマネジメント戦略が求められるようになった。ルクレールによれば、こうした新たな要素の登場により、以前と比べてチームが意図的に実力を隠す手段が格段に増えたという。
「以前のレギュレーションであれば、ポテンシャルを隠すために調整できる項目は2つか3つしかなかった。でも今は、新しいシステムの影響で10から15もの項目がある、とも言える。それほどまでに、かつてないほど多様な方法でパフォーマンスを隠すことが可能なんだ」
手応えの一方で崩さぬ慎重姿勢
一方で、ルクレール自身がステアリングを握るフェラーリSF-26も、バーレーンテストで力強い走りを披露した。最終日にはルイス・ハミルトンが3番手タイムを記録。セッション終了直前にコース上で停止する場面もあったが、テスト期間を通じて高い信頼性を発揮し、大量の走行データを蓄積した。
パドックでは、フェラーリがバルセロナでのシェイクダウンから一度もパワーユニットを交換せずに今回の3日間のテストを走り切ったという噂まで流れている。
ルクレールは現状について「信頼性の面では良好に見える。これはポジティブな事実だ」と認めつつも、パフォーマンスについては最後まで慎重な口ぶりを崩さなかった。
「それも、あくまで今の感触に過ぎないし、結局のところ信頼性と同じくらいパフォーマンスも突き詰める必要がある。現時点で僕らがどの位置にいるのかは、まだ本当の意味では分かっていない」