ハンガリーにF1仕様の新コース「バラトン・パーク・サーキット」が開業
ハンガリーの首都ブダペスト中心部から97kmというロケーションに、F1グランプリの開催要件を満たすよう設計された新たなレーシングサーキット「バラトン・パーク・サーキット(Balaton Park Circuit)」が開業した。
バラトン・パーク・サーキットは反時計回りの16コーナー(右6、左10)を擁する全長4.115kmのコースで、TECPROバリアを完備するなどF1開催要件の国際自動車連盟(FIA)グレード1規格に準拠している。ただ、まずはグレード2での申請が行われた。
F1ハンガリーGPは首都北東のハンガロリンクで行われており、現行契約は2027年まで有効だ。
建設期間は4年、約2億ユーロ(約296億円)の予算が投じられた。ハンガロリンクを手掛けたことで知られるフェレンツ・グラチが設計を担当。サーキットの運営会社の社長はF2ドライバーのロイ・ニッサニーの父、シャノック・ニッサニーだ。
イスラエル出身のシャノックはブダペストを拠点に不動産業で成功を収めた実業家だが、2005年のF1ハンガリーGPのフリー走行1でミナルディのステアリングを握ったこともある。
観客席は10,000席だが、最大で120,000席まで増設可能となっており、サーキットを直接見渡せる145室の4つ星ホテルや博物館の建設が進行中だ。
3度のグランプリウィナー、ジャンカルロ・フィジケラはコースでの試走を終えて「キャラクターに感動した」と語った。
「高速コーナーやチャレンジングなヘアピン、クールなシケインなど、スリリングなコースに求められる全てが揃っている。流れるようなレイアウトで素晴らしいレースフィーリングを与えてくれる」
「ターン1とバックストレートエンドはオーバーテイクの絶好のポイントだ。全体としてバラトン・パークはドライビングという点で楽しいコースだと思う」