
F1モナコGP:ハースに処分、決勝前のベアマン”冷却ファン”走行を問題視
2025年F1第8戦モナコGPの決勝前、レコノサンス・ラップ中にオリバー・ベアマン(ハース)が冷却ファンを装着したままピットレーンに進入するという事態が発生。この行為に対してレース後、ハースに5,000ユーロ(約81万円)の罰金が科された。
スチュワードによれば、問題の冷却ファンはマシン右側のサイドポッドに取り付けられており、車両は「危険な状態」でガレージからリリースされた。これに気付いたピットクルーの一人が慌ててマシンを追いかけ、ファストレーンに入り、手動で取り外した。
幸いにも、モナコ特有の狭いピットレーンが渋滞していたことで、各車の速度が低く、重大な事故には至らなかった。
ヴィタントニオ・リウッツィを含む4名の競技審判団は、「チームの迅速な対応によって危険は回避された」と評価した一方で、「そもそもそのような状態でマシンをリリースすべきではなかった」と断じ、F1競技規則第34条14項c)違反を認定した。
競技上のペナルティは科されず、ベアマンは決勝12位のリザルトを維持したが、スチュワードは「このような行為はドライバー本人および他車の安全に深刻な影響を及ぼす可能性があった」とし、再発防止を強く求めた。
2025年F1第8戦モナコGPでは、ランド・ノリス(マクラーレン)がモナコ初優勝を果たし、今季2勝目を飾った。2位はシャルル・ルクレール(フェラーリ)。3位表彰台にはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が滑り込んだ。
カタロニア・サーキットを舞台とする次戦スペインGPは、5月30日のフリー走行1で幕を開ける。