エステバン・オコン「信じることを止めたりはしない」CEO批判の苦境アルピーヌに希望と活力を与える表彰台
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アルピーヌのF1参戦50回目の記念すべきレースとなったF1第7戦モナコGPでエステバン・オコンは、3位フィニッシュを果たしてキャリア3度目の表彰台に上がった。ポディウムは2021年のハンガリーGP以来初。その喜びを「まるで雲の上にいるようだ」と表現した。
予選でランド・ノリス(マクラーレン)のラップを妨害したシャルル・ルクレール(フェラーリ)のペナルティにより繰り上がりの3番グリッドからスタートしたオコンは、後方のカルロス・サインツ(フェラーリ)からのプレッシャーを跳ね返し切った。予想だにせぬ結果だった。
「このレースの前に、もしモナコでトップ10に入れると言われたら、それでも十分に喜んだだろうけど、結果はトップ10でも、トップ5でもなく、表彰台だ! 週末を通して皆からもらったエネルギーは最高だった」とオコンは振り返った。
「サポートしてくれた全ての人々には感謝してもしきれない。ヴィリー(フランスのパリ郊外にあるアルピーヌのエンジン製造拠点)やエンストン(英国オックスフォードにある車体部門のファクトリー)、そしてコースサイドにいる全てのチームスタッフのおかげだ」
A day, and a weekend, that @OconEsteban will NEVER forget 🥉👏#MonacoGP @AlpineF1Team pic.twitter.com/1A2cxR7NHo
— Formula 1 (@F1) May 28, 2023
道半ばにはヌーベル・シケインでサインツに衝突される場面もあった。ピットストップの判断を誤れば転げ落ちる危険性もあった。だがオコンとアルピーヌはあらゆる困難を乗り越えた。
「決して楽じゃなかった。カルロスにぶつけられてリアにダメージを負ったし、その後、至る場所で雨が降り始めてインターに履き替えるタイミングを適切に判断しなきゃならなかった」とオコンは語る。
「でも、ここぞというタイミングでピットに入った。あらゆる面において正しい決断を下すことができた。今日はそれが決定的に重要だった」
ローラン・ロッシCEOが公然とチームを批判するなど、アルピーヌを取り巻く状況は厳しいものだった。そんな中での3位表彰台と僚友ピエール・ガスリーの7位入賞は、これまでの流れを変えるきっかけになるとオコンは考えているようだ。
ロッシが批判を口にする中でのこの日の結果はチームをどれほど後押しするのか?と問われたオコンは「誰もがみんな喜んでる。間違いなくね」と答えた。
「F1では先を予測することは不可能で、何が起きるか分からないけど、今の接近状況においては、少しペースが良ければ週末がガラッと変わってしまう」
「そんな中、今週末は最高の準備を整え最高の週末にする事ができた。何度も言い続けているように、僕らはプッシュし続けるし、信じることを止めたりはしない。この先も表彰台を獲得し続けていければって思ってる」
チーム代表のオトマー・サウナウアーは「我々のクルマは表彰台に足る実力がある事を証明した。これを可能にするために懸命に働いてくれたスタッフみんなに祝福を送りたい」と述べ、これまでの仕事は決して間違っていなかったのだと強調した。
「エステバンとピエールの2人がワールドクラスの走りを見せてくれたことでチームとして力強い結果を残すことができた。今後のモチベーションになるはずだ」
Who else could it be! @OconEsteban is your #F1DriverOfTheDay #MonacoGP @salesforce pic.twitter.com/PDdcsgJBbF
— Formula 1 (@F1) May 28, 2023
世界中のF1ファンはモナコGPのドライバー・オブ・ザ・デイにオコンを選んだ。
終盤の雨で混乱が生じた2023年F1第7戦モナコGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が2位に、エステバン・オコン(アルピーヌ)が3位表彰台に上がる結果となった。
カタロニア・サーキットを舞台とする次戦スペインGPは6月2日のフリー走行1で幕を開ける。