フェルスタッペンのペナルティは「自業自得」チクリと刺すノリス、F1メキシコGPで再び交錯
2024年F1メキシコGPでのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のドライビングについてランド・ノリス(マクラーレン)は、「危険」であり「フェアではなかった」として、結果として科された20秒ものペナルティは「自業自得」との考え方を示した。
フェルスタッペンは、10周目のターン4でノリスをコース外に押し出したとして、さらに続くターン8では、コース外に出てアドバンテージを得たとして、各々で10秒のタイムペナルティを受けた。ノリスは無線を通して「こいつ、危険なんだけど!」と訴えた。
1週間前のアメリカGPでも二人は激しいポジション争いを繰り広げた。エイペックス規定を理由に、フェルスタッペンをコース外から追い抜いたとしてノリスに科されたペナルティは物議を醸した。
レースを終えてノリスは、「マックスとの戦いは常にギリギリだし、厳しいものになる。彼は誰にとっても楽な相手じゃないし、特に今の時期は僕に対してはなおさらだ」と振り返った。
「彼にとっては、自分が優勝しようが2位になろうがどうでもよくて、唯一の目標は僕に勝つことなんだ。今日のように、そのためなら彼は自分を犠牲にさえするだろう」
「でも僕は彼と良いバトルがしたいんだ。これまでにも何度も見てきたようなタフでありつつもフェアな戦いをね」
「でも今日のレースは…フェアでもクリーンでもなかったと思う。だからこそ、彼が受けたペナルティは自業自得だと思う」
ノリスはまた、今回のフェルスタッペンのドライビングについて特に本人と話し合うつもりはないと明かし、フェルスタッペンを「本当に尊敬している」とも語り、今後もコース外で良好な関係を維持していくつもりであることを仄めかした。
「僕は自分自身のことに集中しているし、今日は良い仕事ができたから満足している。でも、彼をコントロールするのは僕の仕事じゃない。彼はどうドライブすべきか分かっているし、今日の彼の走りが少し限度を超えていたことも理解しているはずだ」とノリスは語った。
レースでは、トップチェッカーを受けたカルロス・サインツ(フェラーリ)に対して4.705秒差にまで迫った。
ノリスは、フェルスタッペンとのバトルによってタイムをロスしたことに対する後悔の念をのぞかせつつも、レースでは、週末を通してリードしたフェラーリに迫れたとして、2位表彰台に満足していると語った。
「2位には満足している。普段ならそうは思わないかもしれないけど、今日は満足だ」とノリスは語った。
「特にレース序盤はもっと悪い状況になりそうだったから、クルマにダメージを負うことなくレースを続けることが重要だった。ペースはかなり良かったよ」
「最初のスティントで何度かバトルに巻き込まれて、かなりの時間を失ってしまったのは残念だ。もう少し上手く立ち回れていたら、もっとチャンスが広がったのにと思う。カルロスが最初のスティントで本当に良い仕事をしたから、早々に15秒の差がついてしまい、追いつくのにかなり苦労した」
「クルマの調子は良かった。特に第2スティントのペースが本当に良かった。フェラーリと比較しても競争力があるかもしれない、と少し希望が持てた。彼らは週末を通してかなり優勢だったからね」
「良いレースだった。トップに立てたら最高だったけど、ここでの表彰台は本当に最高だ。2位には大いに満足してる」
2024年F1第20戦メキシコGPの決勝レースでは、カルロス・サインツがポール・トゥ・ウインを飾り、ランド・ノリスが2位、シャルル・ルクレールが3位に続く結果となった。
インテルラゴス・サーキットを舞台とする次戦サンパウロGPは、11月1日のフリー走行1で幕を開ける。今季5回目のスプリントが予定される。