メキシコGPで50回目のポール・ポジション獲得のセバスチャン・ベッテル
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ベッテル、メキシコGPでのポール獲得に上機嫌も今シーズンのF1タイトル断念を認める

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現地28日土曜のF1メキシコGP公式予選を圧巻のポールポジションで終えたセバスチャン・ベッテルは、チームに「パパパッパパパッパパパパッパ」と上機嫌な無線を飛ばし、タイトル獲得への望みが繋がった事に安堵したかに見受けられた。だが予選後のインタビューに応じたベッテルは、事実上今シーズンのタイトルを諦めている事を明らかにした。

逆転タイトルへの自信を問われたベッテルは、明日の決勝に勝つチャンスはあるとしながらも「メルセデスの”タイトル決定を先延ばし”にする為に、出来る限りの事をやるつもり」と語り、ハミルトンのタイトル奪取は確実であり時間の問題との認識を示した。

「ドライバーズ・タイトルは僕にはどうすることも出来ない。メルセデスとの差はかなり大きいしアドバンテージは彼らにある。でも彼らのタイトル確定を出来るだけ先延ばしにするために、やれるだけの事を全てやるつもりだよ。もし何もミスしなければ明日勝つチャンスはあるしね。チャンピオンシップがどうなるかは明日分かるさ」

チャンピオンシップ争いでは、メルセデスのルイス・ハミルトンが331ポイントでリードしており、ベッテルが65ポイント差でこれを追う展開となっている。1レースで得られるポイントは最大で25、年間20レースで争われるF1世界選手権もメキシコを含めて残り3戦を残すのみ。可能性こそゼロではないものの自力優勝の望みは絶たれており、ベッテルが5度目のタイトルを獲得するのは極めて難しい状況となっている。

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ベッテルはQ3最後のアタックラップで全セクターで最速タイムを更新し、最後の最後で暫定1位のマックス・フェルスタッペンを0.086秒上回る圧巻の走りを見せた。”タイトルを諦めてないように見えるけど…”との質問を遮り、ベッテルは続ける。

「予選では全て出し尽くせたと思う。走ることすら出来なかった苦い思い出のレースもあったけど全部過去の事さ。予選結果には満足しているし今は明日が楽しみだよ。アメリカGP以降、僕らは予選でもレースでも速いから、トラブルさえなきゃ大丈夫だと思う」

「今はまだ何て言ったらいいか分からないよ。でもほんとに良いラップだった。チーム同士の戦いが激しいほど、勝ったときの満足感は大きいね。」

50回目のポールよりも今は激しい争いに打ち勝った満足感が勝るとベッテル。ポール獲得を知った際のはしゃぎ様と、何か吹っ切れた様にも見えたその明るい表情は、今季選手権への諦めの表れであった。


2017年第18戦F1メキシコGP決勝レースは、日本時間10月30日(月)午前4時からエルマノス・ロドリゲス・サーキットで行われる。全長4,304mのコースを71周することで勝敗を決する。昨年の上位陣のタイヤ戦略の1ストップが主流、今年のピレリタイヤはライフが向上しており、多くのチームが1回のピットストップで挑むものと考えられる。

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