メルセデスF1代表ウォルフ、純資産が遂に4桁億円超え…2023年ビリオネア入り
経済誌「フォーブス」によるとメルセデスF1チーム代表兼CEOのトト・ウォルフは、その個人資産が遂に10億ドル(約1,300億円)の大台を突破し、ビリオネア・クラブ入りを果たした。
4月4日に発表された2023年の世界ビリオネア・リストには、スポーツ界から新たに12名がランクインした。ウォルフはタイガー・ウッズ(プロゴルファー / 11億ドル)やレブロン・ジェームズ(バスケット / 10億ドル)と言った大物と共にリストに名前を載せた。
オーストリア出身の51歳は、グリッドに着く他のチーム代表とは立場が大きく異る。他のチームプリンシパルはチーム運営を監督する雇われの身分だが、ウォルフはチームの所有者である。
レーシングドライバーとして青年期を過ごしたウォルフはレーサーとしての活動の傍ら2つの投資会社を設立した。当初はインターネットやテクノロジー関連の企業を対象としていたが、徐々にモータースポーツ関連の企業の株を取引するようになった。
2009年にウィリアムズF1チームの大株主になると、2013年には約30%の株式を手に入れメルセデスF1チームのエグゼクティブ・ディレクターに就任した。現在もダイムラー及びINEOSと共に3分の1を所有している。
V6ハイブリッド・ターボが導入されると英国ブラックリーのチームはコンストラクターズ選手権8連覇の偉業を達成。Netflixの人気ドキュメンタリー「Drive to Survive」の影響もあり、メルセデスF1チームの価値は高騰の一途を辿っていった。
フォーブスの推計によるとウォルフの純資産は今年、10億ドルを突破した。2億ドルの希薄化防止料を含めて近年のF1には高い参入障壁があるため、多少の成績不振があってもF1人気が高まる限り、チームの価値が減少する事はないだろう。
なおウォルフは2020年にアストンマーティン・ラゴンダ社の株式も取得しており、今も1%を保有している。