FIAプレスカンファレンスに出席したマクラーレンのアンドレアス・ザイドル代表、2022年4月9日F1オーストラリアGP
Courtesy Of McLaren

マクラーレンF1のザイドル、ザウバーCEOに就任…後任はアンドレア・ステラ

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マクラーレンF1チームは12月13日(火)、チーム代表を務めていたアンドレアス・ザイドルの即時離脱を発表した。後任はアンドレア・ステラが務める。

ザイドルはスクーデリア・フェラーリに移籍したフレデリック・バスールの後任として2023年1月付でザウバー・グループの最高経営責任者(CEO)に就任する。

バスールはザウバーCEOとアルファロメオF1チーム代表を兼任していたが、ザイドルはあくまでもCEOとしての職務を引き継ぐのみで、新チーム代表はザイドル指揮の下、別途任命される予定だ。

ドイツのパッサウ生まれの46歳はBMWのフォーミュラ1プロジェクトでモータースポーツのキャリアをスタートさせた。ザウバーでは数年間に渡ってトラック・オペレーションの責任者を務めた。

その後、フォルクスワーゲン(VW)グループ傘下のポルシェLMP1プログラムの指揮官として2015~2017年にかけてFIA世界耐久選手権(WEC)ダブルタイトル3連覇とル・マン24時間レース3連覇を達成すると、2019年にマクラーレンF1チームのチーム代表に就任した。

「ザウバーはF1において豊かな歴史を持つチームであると共に、私にとっては4年間働き生活していたことからよく知っている組織でもある」とザイドルは語る。

「チームに合流し、ザウバー・グループの仲間たちとともに、我々が設定した野心的な目標に取り組むことが待ち遠しい」

「フィン・ラウシングとザウバー・グループの誰もが私を選んでくれたことに感謝したい。自らの仕事で彼らの信頼に報いることを楽しみにしている」

マクラーレンについては「ありがたいことに、ザク(CEOのザク・ブラウン)と株主には次のチャレンジに進むという私の個人的な決断を理解してもらえた。感謝すると共に、アンドレアとチームの今後の活躍を祈っている」と付け加えた。

マクラーレンのザク・ブラウンCEOは「アンドレアスとの仕事は本当に楽しかった。彼は素晴らしいリーダーシップを発揮し、競争力挽回計画並びにグリッド上位への復帰に向けた継続的な取り組みにおいて重要な役割を果たしてくれた」と述べ、去るザイドルに感謝した。

ザイドルの後任としてレース担当エグゼクティブ・ディレクターからF1チーム代表へと昇格したステラは2015年からマクラーレンF1チームの主要メンバーとして活躍してきた人物で、レースオペレーション部長、パフォーマンスディレクターを務めた後、2019年に現職に就いた。

航空宇宙工学の学位と機械工学の博士号を持つ技術者であり、以前はミハエル・シューマッハとキミ・ライコネンのパフォーマンス・エンジニアを、ライコネンとフェルナンド・アロンソのレースエンジニアを務めるなど、15年間に渡ってフェラーリでキャリアを積んできた。

ブラウンCEOはステラの昇格を「我々のチームの層の厚さを示す好例」と表現したが、マクラーレンは事実上、ザイドルという有能な人材を失った立場と言える。

ザイドルについてザウバー・ホールディングAG取締役会会長のフィン・ラウジングは「彼の経験は誰にも引けを取らない。持続的な成功を収めるために何が必要かを明確に理解してザウバーグループに貢献してくれるはずだ」と述べ、今後の活躍に期待を示した。

「彼は上昇気流に乗る会社を引き継ぎ、我々の組織を成長させ続けるというコミットメントを共有している。長年に渡って共に成功を収めていくことを楽しみにしている」