
フェルスタッペン、ローソンと角田の交代決定に”異議”―マルコ認める
2025年シーズン開幕からわずか2戦でリアム・ローソンと角田裕毅の交代を決断したレッドブル・レーシングの方針に対し、マックス・フェルスタッペンが異を唱えていたことが明らかとなった。モータースポーツ・アドバイザーのヘルムート・マルコが『Formel1.de』とのインタビューの中で認めた。
“いいね”に表れた王者の本音
元F1ドライバーのギド・ファン・デル・ガルデがSNS上で「いじめに近い」とレッドブルの決定を批判した投稿に、フェルスタッペンをはじめとする複数の現役ドライバーが「いいね」で共感を示した。
この反応を受け、フェルスタッペンはローソンとのコンビ継続を望んでいたのではないかとの見方が広まっていた。
この件についてマルコは、「その解釈は正しい。マックスはチームに自らの意見を伝えていた」と認め、次のように続けた。
「マックスは『このクルマはとにかく扱いが難しい。もっと良いクルマであれば、ローソンのパフォーマンスも良くなっていたはずだ』と主張していた」
また、3月28日に出演した『BBC Radio 5 Live』の中では、「レッドブルのクルマは非常に運転が難しい。マックスはそれを操れるが、現時点でリアムにはそれができなかった」とも述べた。
「もちろん、我々は現在も開発に取り組んでいるが、その成果がいつ現れるかはまだ不透明だ」
「これは降格ではない」ローソンへの配慮強調
ローソンの処遇についてマルコは、「レーシング・ブルズはRB21よりも扱いやすく、競争力もあるマシンだ」と語り、「これは降格ではない」と強調した。
また、鈴鹿というローソンにとって馴染み深いサーキットでの“ラストチャンス”を与えなかった理由については、「彼の自信が著しく損なわれていたため、本来の実力を発揮できないと判断した」と説明した。
さらに、かつてレッドブルから降格されたピエール・ガスリーやアレックス・アルボンが他チームで復活を遂げた例を挙げ、ローソンにも再起のチャンスはあると指摘した。
「これは彼を思っての判断だ。彼が戻るのは、予選・決勝ともにトップ10争いが可能なマシンを備えるレーシング・ブルズだ」
「彼のパフォーマンスは残念ながら十分ではなかった。それは自信の問題によるものだ。自信を失い、本来のポテンシャルを発揮できなかった」
コラピント起用の噂「話題に上っていない」
一部報道では、中国GPの週末にマルコがアルピーヌのホスピタリティを訪れていたことから、同チームのリザーブドライバーであるフランコ・コラピントの起用が検討されているとの噂も浮上していた。
だが、マルコはこれを完全に否定。ジュニアドライバーの育成についてアルピーヌのオリバー・オークス代表と意見交換するためであり、「コラピントは話題に上っていない」と一蹴した。