ピケッティングに参加するカリナリー労働組合員、2013年10月26日ラスベガス市街地にて
Courtesy Of Culinary Union

F1ラスベガスGP:スト全面回避、期限2.5時間前に全社と暫定合意

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1日10万5,000人の来場が見込まれているF1ラスベガスGPの週末を前に、カジノ大手のMGMリゾーツ・インターナショナル、シーザーズ・エンターテインメント、ウィン・リゾーツの3社がカリナリー労働組合との間で暫定合意に達した。

カリナリー労働組合は11月10日(金)、7日(水)のシーザーズ・エンターテインメント、8日(木)のMGMリゾーツ・インターナショナルとの暫定合意に続き、ウィン・リゾーツとの間で暫定合意に達したと発表した。ストライキ期限の2時間半前の事だった。

発表によるとカリナリー労働組合は、7ヶ月に渡る交渉の末、同組合の88年に渡る歴史の中で「最大の賃上げ」を勝ち取ると共に、勤務条件の改善、安全対策の強化、職を脅かす可能性のある新技術導入時の各種取り決め、パンデミックや経済危機時の仕事の保証などに関して合意を取り付けた。

F1ラスベガスGPの週末後、各社との暫定合意に関して組合員による投票が行われる見通しだ。

今年4月、カリナリー労働組合はラスベガス地区最大手の3社を相手に、4万人の組合員の新たな労働契約についての交渉を開始した。9月15日時点で、主要3社が経営する計18のカジノリゾートで働く4万人の雇用契約が切れていた。

9月末、組合員の95%がストライキに賛成票を投じ、翌月には数千人が参加するピケッティングが行われた。

カリナリー労働組合は11月2日、ストライキの期限を11月10日午前5時に設定したと発表した。合意に至らない場合、約3万5000人が離職すると通告した。

ラスベガスでは1981年と1982年にシーザーズ・パレスGPと呼ばれるF1レースが開催された。41年ぶりとなる開催となる今年は「ラスベガスGP」と名を改め、約5億ドルが投じられた新たな市街地コースでレースが行われる。フリー走行は16日(木)より開始される。

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