母国でのポイント獲得の望みを捨てていないホンダF1「セットアップはバッチリ」F1日本GP 2017《予選》
グリッド降格ペナルティーによって難しい状況に追い込まれた母国レースのマクラーレン・ホンダだが、長谷川総責任者は決勝でのポイント獲得の望みを捨ててはいない。
ホンダF1を率いる長谷川は、公式予選を終えて「マシンセットアップは2台とも上手くいっており、決勝ではポイント獲得を期待している」と語った。初日の夜にアロンソのICEに油圧系の問題が発生、ホンダはパワーユニット一式を丸ごと交換した。
レギュレーションで規定された回数を超えるエンジンコンポーネントの投入となったため、アロンソは合計35グリッドの降格ペナルティーの対象となった。「ペナルティがなかったとしてもポイント獲得は厳しい」と語ったアロンソ、
予選10番手もグリッドは一番後ろの20、厳しいレースとなるのは避けられない。
幸いにも、アロンソ、ライコネン、ペレスの3名がグリッドペナルティーを受けるため、予選11番手のストフェル・バンドーンはポイント圏内の9番グリッドとなる。これに加えて、Q3進出組でトップ10からスタートするライバルとは異なり、バンドーンには自由なタイヤ選択権がある。戦略の自由度と新品タイヤでスタートできるアドバンテージをどこまで活かせるかが鍵の1つとなる。
極めて厳しい戦いになるであろうことは、長谷川もマクラーレンのエリック・ブーリエも重々承知。その上でブーリエは「鈴鹿は何が起こってもおかしくないサーキット」と語り、こちらも一筋の光明に期待を寄せる。雨の予想はないものの、過去の日本GPでのセーフティーカー出動率は60%を超える。
最後の母国で僅かな希望に望みを託すホンダ
長谷川 祐介ホンダF1プロジェクト総責任者
一晩を経て、昨夜の大雨があがってくれたのは幸いでした。時々陽が差していましたし、一日を通してドライコンディションに恵まれました。公式予選では両ドライバーが素晴らしい仕事をしてくれました。フェルナンドは予選Q3に進出してくれましたし、ストフェルもQ3まで後一步の11番手につけました。
昨日のセッションの後、フェルナンドのパワーユニットに油圧の問題が発見されたため、夜通しでエンジンの交換作業にあたる事にしました。レギュレーションによって、規定数を超えたエンジン交換にはペナルティーが科せられる事になっており、最後尾から母国グランプリをスタートしなくてはならず残念です。
ですが、2台ともセットアップが上手くいっており、明日の決勝では良いパフォーマンスを期待しています。ストフェルは去年のスーパーフォーミュラで優勝しており、鈴鹿は相性の良いコースです。フェルナンドは、持ち前の意志の強さを武器に、集団の中でバトルを見せてくれるはずです。
明日は素晴らしいファンのために全力を尽くすつもりですし、願わくば皆さんのサポートに応えてポイントを獲得できればと思っています。
2017年第16戦F1日本GP決勝レースは10月8日(日)14時から、1周5.807kmの鈴鹿サーキットを53周することで争う。