57秒も無駄に喋るリカルド、”アユ”にシートを譲り半端気候で僅か9周…苛立つ一方で角田裕毅のペースに勇気づけられる
4月5日(金)のF1日本GP初日セッションを経てダニエル・リカルド(RBフォーミュラ1)は、走行僅か9周に終わった事に苛立ちを感じたと認めた。FP1では岩佐歩夢にシートを譲り、FP2では雨により走行時間を失った。
苦戦が続く中、今まさに必要としている周回数を稼げなかった事にフラストレーションを感じたか?と問われたリカルドは「結局の所はそうだね」と認めつつも、大いにリラックスした様子でインタビューアーの立場を推し量り、”尺”への気配りを見せた。
「でもシーズン中に一度、シートを譲らなきゃならないし、FP1はしょうがなかった」とリカルドは続ける。
「もちろん、アユミュ、アユム? アユ!この方が言いやすいね!つまりアユにとってはホームコースだから、彼にチャンスを与えるのは理に適っているし、当然だと思う。だからしょうがないよ」
「ただ、FP1を逃したら当然、FP2で幾らか走りたいところだけど、今日は天候が中途半端だった。真っ当にインターミディエイトで走れるほど濡れてなかったし、ドライタイヤで走って多くを学ぶに十分なほどドライでもなかった」
「今日は他に言うことがないから、3秒で答えられる質問に60秒も使っちゃったよ!」
ガレージからセッションを見守ったこの日をリカルドは、レッドブルのリザーブドライバーを務めていた2023年前半になぞらえ「週末にレッドブルのピットウォールにいた昨年の初めによく似ていた」と説明した。
「大量のデータとオンボードを見ながらドライバーの無線を聞いて、彼らが何処で何を必要としているのかを正確に理解しようと努める。それによってデータと関連付けることができるんだけど、そんな立場に身を置いてみたんだ」
「ピットウォールにいると少し時間に余裕があってプレッシャーも少し減る。そう、学ぶべきこと、評価すべきことが出てくる。それは生産的なことだし、生産的でなきゃならない。走れないのは当然、クールじゃないけど、それでもピットウォールで学べるものはあるんだ」
走行時間が大きく失われた事で、通常以上に2日目に向けた見通しが立てにくいところだが、ドライ・コンディションのFP1で9番手を刻むなど、角田裕毅が週末の早い段階で競争力を発揮した事からリカルドは楽観的だ。
「ユーキは午前のセッションで上手くスピードに乗っているように見えたし、実際のところ、全てのセッションでトップ10だったと思う」とリカルドは語る。
「マクラーレン勢は、既にソフトタイヤがタレていただろうから、実際には彼らの方がリードしていると思う。アロンソは速かった。ストロールはそうでもなかったけど、明日に向けて全てが整えば同じような場所にくると思う」
「つまり僕らはおそらく、中団争いの最前線にいるように見える。つまり11番手あたりって事だ」
「もちろん予選では何が起きるか分からないけど、僕らがある程度期待しているポジションにいるように思う。だからその意味では、そうでないよりもポジティブだよ!」
2024年F1日本GPの初日FP2は小雨の影響でコースに出る者が殆どなく、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)がトップで締め括る結果となった。
3回目のフリー走行は日本時間4月6日(土)11時30分から、公式予選は同15時から1時間に渡って鈴鹿サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。