角田裕毅「成り行きを見守りたい」戒告累積で降格ペナ…劣勢からの”初”モンツァへ
スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅が9月9~11日に開催される2022年FIA-F1世界選手権第16戦イタリアGPに先立ち、前戦オランダでのリタイヤと、自身にとって”初”となるモンツァでのレースに向けて抱負を語った。
ザントフォールトでの前戦では、入賞を視野に入れながらもデフのトラブルによってリタイヤを余儀なくされた。クルマを停止するに至る経緯がイレギュラーであった事もあり、シニアチームのマックス・フェルスタッペンを援護するための偽装リタイヤだったとの陰謀論が渦巻き、チームが強い言葉で非難する事態に発展した。
リタイヤへと至る一連の流れの中でシートベルトを緩めた状態でコースを周回したとして今季5回目の戒告処分を受けた事から、モンツァでは10グリッド降格ペナルティが科せられる見通しだ。
週末の出だしから劣勢を強いられる角田裕毅にとって、モンツァでF1レースをするのは今回が初めてとなる。昨年のグランプリではグリッドに向かう途中で修復不可能なメカニカルトラブルに見舞われDNSに終わった。テクニカル・ディレクターのジョディ・エギントンはブレーキの不具合だと説明した。
成り行きを見守りたい
角田裕毅
F1イタリアGPに向けて
ザントフォールトではチームが予選に向けて上手くクルマを改善してくれましたが、レースでは歯車が噛み合わずディファレンシャルにトラブルが出てしまい、クルマを停めざるを得ませんでした。
一旦リセットして、チームにとって特別なレースであるモンツァに集中していきます。
昨年はイタリアGPをスタートできなかったので、僕はまだ一度もモンツァでF1マシンのフルレースをこなした事がありません。イモラと並ぶチームのホームコースでレースができることを凄く楽しみにしています。僕もチームも同じ様に高いモチベーションを以て今週末に取り組んでいくつもりです。
今はまだ、僕らのマシンがこのコースにどの程度合うかは分かりませんが、いつも通り、できるだけマシンの性能を引き出せるように努力していきます。
ここは高速コースですのでスリップストリームが重要なファクターとなりますが、今年導入された新型マシンでは以前よりもその効果が低くなる事が予想されます。
コーナーで前走車に接近できるようになっているためオーバーテイクは可能だと思いますが、DRSトレインに引っかかれば足止めを食らう可能性もあります。
予選では誰もがトウを得ようとしてくるでしょう。このトリッキーな状況にどう対処するかが予選の鍵になるかもしれません。
確かに前戦でのペナルティがありますが、ここはお気に入りのコースですし、どうなるか成り行きを見守りたいと思います。
イタリアGPの舞台となるのは、僅か11コーナーで1周5793mのコースがレイアウトされる”スピードの殿堂”と呼ばれるモンツァ・サーキットだ。
2021年のイタリアGPでは3番グリッドのダニエル・リカルドが後続を1.747秒引き離し、2012年ブラジルGP以来となる9年ぶりの勝利をマクラーレンにもたらした。
F1イタリアGPは日本時間9月9日(金)21時からのフリー走行1で幕を開ける。