ホンダF1、無念完走1台…かつての盟友マクラーレンの1-2を祝福
ホンダF1エンジン勢にとって9月12日に開催されたF1イタリアGP決勝レースは悪夢のような結末を迎えた。完走は5位入賞のセルジオ・ペレスのみで、ポイントリーダーのマックス・フェルスタッペンとアルファタウリ勢はリタイヤに終わった。
角田裕毅はブレーキトラブルで出走できず、ピエール・ガスリーはテクニカルディレクターのジョディ・エギントンが言うところの「システム上の問題」で3周目にガレージに収まり、フェルスタッペンはルイス・ハミルトン(メルセデス)との接触事故で26周目にクルマを降りた。
順位 | ドライバー | チーム | 周回 | 差 | 点 |
---|---|---|---|---|---|
5 | ペレス | レッドブル | 53 | +8.723s | 10 |
NC | フェルスタッペン | レッドブル | 25 | DNF | 0 |
NC | ガスリー | アルファタウリ | 3 | DNF | 0 |
NC | 角田裕毅 | アルファタウリ | 0 | DNS | 0 |
そんな大波乱の53周を制したのは、ホンダが第4期復帰に際してパートナーを組んだマクラーレンのダニエル・リカルドだった。2位にはランド・ノリスが続き、マクラーレンが11年ぶりの1-2フィニッシュを飾った。
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「本日のレースで1-2フィニッシュを果たしたかつてのパートナーであるマクラーレンに祝福の言葉を贈りたいと思います」と述べ、英国ウォーキングのかつての盟友を祝した。
「今日のイタリアGPはレッドブル・ホンダのペレス選手のみが完走と、我々Honda勢にとっては非常に厳しい結果になりました」
「9番手からスタートしたペレス選手は粘り強く走って3番手でフィニッシュしましたが、レース中に5秒のペナルティーを受けたことから、レースリザルトとしては5位入賞となりました」
「コンストラクターズチャンピオンシップを争っているチームにとっての貴重なポインを持ち帰ってくれました」
「一方で、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダは2台のマシンが共にトラブルを抱え、角田選手がスタート前、ガスリー選手がスタート直後にリタイアする事となってしまいました」
「更に、ハミルトン選手とのレース中盤の接触により、フェルスタッペン選手がリタイアを喫した事で、Honda勢としては3台がリタイアとなってしまいました」
F1イタリアGPのスチュワードはレースを終えて、事故の「主な過失」はフェルスタッペンにあるとして、次戦ロシアGPでの3グリッド降格ペナルティと、12ヶ月間計12点で1レースの出場停止となるペナルティポイントを2点加算(累積2点)する裁定を下した。
田辺TDは「シーズン後半戦はまだこの先も続きます。今後もチャンピオンシップ獲得に向けては厳しい戦いが続いていきますので、すぐにこの先のレースに向けて準備に取り掛かりたいと思います」と締め括った。
ソチ・オートドロームを舞台とする次戦ロシアGPは9月24日のフリー走行1で幕を開ける。