勝利剥奪の序曲は決勝前から…フェルスタッペン、ニュル失格の内幕とタイヤミスの真相

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マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の失格は、レース開始前の段階ですでに決していた。4度のF1王者は3月21日のニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)第2戦でポール・トゥ・ウインを達成したかに思われたが、数時間後に失格となる劇的な結末を迎えた。

ポールポジションからスタートしたフェルスタッペンは、オープニングラップで首位を明け渡す展開となったものの、第1スティント終盤に奪還。その後チームメイトにマシンを託し、最終スティントで再びステアリングを握ると、後続に約1分差をつけてチェッカーを受けた。

だがレース後、結果は覆る。規定上限を超えるタイヤを使用していたことが発覚し、3号車メルセデスAMG GT3は失格に。勝利はローヴェ・レーシングのBMW M4 GT3を駆るダン・ハーパーとジョーダン・ペッパーの手に渡った。

失格の原因は予選段階の運用ミス

テクニカル・コミッションの調査により、許可された6セットではなく、7セットのタイヤを”レース当日”に使用していたことが判明した。この違反は、いわゆる「タイヤアプリ」と呼ばれる管理システムのデータ解析によって発覚した。

ただ今回の失格は、レース中ではなく予選段階での運用ミスによるものだった。

メルセデスは声明を通じて、問題の発端が決勝前に行われた予選中の作業プロセスにあったと説明した。ドライバー交代やタイヤ交換を繰り返す中で手順上のミスが発生し、それが規定違反につながったという。

エントリーを運営したウィンワード・レーシングにとって、メルセデスAMGとの共同体制でニュルブルクリンクに臨むのは今回が初めてだった。直接の原因かどうかは明言されていないが、慣れない運用体制がミスの一因となった可能性もある。

メルセデスAMGカスタマーレーシング部門の責任者ステファン・ヴェンドルは、「この週末は長く記憶に残るものになるだろう。コース上では純粋なレースが展開され、雰囲気も素晴らしかった。当初は勝利を収めたと喜んでいたが、後にミスが判明し、失格という結果になった。本当に辛く、関係者全員が大きく落胆している」と語った。

さらに「ノルドシュライフェでは、すべてが噛み合って初めて勝てることを改めて思い知らされた。今回のミスを分析しつつ、週末から得た前向きな教訓も取り入れ、残るレースと24時間レースに集中していく」と続け、立て直しを誓った。

24時間レースへ向けた準備は継続

今回の参戦は、フェルスタッペンのニュルブルクリンク24時間レース出場に向けた準備の一環として行われた。主催者はメルセデスおよびメルセデスF1チームの代表兼CEOであるトト・ウォルフの働きかけを受け、F1日程に合わせてスケジュールを調整し、参戦可能な環境を整えた。

チーム代表のクリスチャン・ホーンアードルも手順ミスを認め、失望を隠さなかったが、フェルスタッペンはGT3デビュー戦となった昨年のNLS第9戦でフェラーリ296 GT3を駆り同コースを制しており、コンディションやマシン特性が異なる状況でも速さを示した事実に変わりはない。

ニュルブルクリンク24時間レースは5月16日から17日にかけて開催される予定だが、中東情勢の影響でF1のバーレーンGPとサウジアラビアGPが中止となったことで、フェルスタッペンは4月11日のNLS第3戦への出場を追加検討している。