インディ500公式テスト結果:佐藤琢磨が2度目の制覇に向けてトップ発進!アロンソはトラブル
2019年の第103回インディ500オープンテストが、4月24日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催され、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨がトップタイムを記録。自身2度目のインディ500制覇に向けて順調な滑り出しを見せた。
現地11時のテスト開始直後に降雨があり、セッションは4時間に渡って中断を余儀なくされた。これに伴いスケジュールが変更となり、午後15時30分から17時30分までがベテランドライバー、17時30分から19時半までがルーキー&リフレッシャーズの走行と割り振られた。
Mi-Jackカラーの黄色のパナソニック・ホンダ30号車に乗り込んだ佐藤琢磨は、この日のベストラップとなる226.993mphを記録。2番手のエド・カーペンターを抑えてトップに立ち、ドラフティングなしのスピード(NTS)でも222.942mphで全体ベストを記録した。3番手にはスペンサー・ピゴットが続いた。
セッションを振り返った2017年のインディ500ウィナーの佐藤琢磨は「プログラムは何度か中断を強いられましたが、今日はシェイクダウンが目的ですし、全ての機能が問題なく動作する事を確認できました。その点ではスムーズな一日になったと思います」と語った。
ルーキー&リフレッシャーズには、マクラーレンのフェルナンド・アロンソが登場。英国ウォーキングのファクトリーで開発された新車を持ち込み、いざコースインしようとしたところ、ピットレーンの出口でマシンストップ。のっけから電気系統のトラブルに見舞われてしまった。マクラーレン66号車はシボレーエンジンを搭載している。
© Indycar / Skibinski、牽引されるマクラーレンのフェルナンド・アロンソ
その後修復を終えてコースに復帰したものの、走行僅か29周に終わり、9台がエントリーしたルーキープログラムで最下位に終わった。クルマはダラーラの協力を得て1週間前に完成したばかり。アロンソは、今日のトラブルに”驚き”はないと語った。
「序盤に走行時間を失った事は明らかだが、完全に新しいシャーシであったため、多かれ少なかれトラブルが出る事は予想していた。組み上がったのは先週だったし、まずは一歩一歩少しずつ周回を重ねていこうと考えていた」
「正午にインストールラップを走れていれば、問題に上手く対処出来たかもしれない。午後に向けて作業できる時間が確保できるからね。でも残念ながら今日は天候がスケジュールを遅らせてしまった。午後17時30分に初めてコースインすることになってしまったから、時間内にコースに戻ってくる余裕はなかった」
オープンテストを終えたインディカー・シリーズは伝統の500マイルレースを前に、まずはIMSでの第5戦インディカーGPを迎える。プラクティスと予選は5月10日(金)、決勝レースは11日(土)に行われる。
IMSオーバル・オープンテスト順位結果
Pos. | Driver | Team | Time |
---|---|---|---|
1 | 佐藤琢磨 | Rahal | 0:39.649 |
2 | エド・カーペンター | Ed Carpenter | 0:39.750 |
3 | スペンサー・ピゴット | Ed Carpenter | 0:39.766 |
4 | ウィル・パワー | Team Penske | 0:39.783 |
5 | ライアン・ハンター=レイ | Andretti | 0:39.826 |
6 | スコット・ディクソン | Chip Ganassi | 0:39.893 |
7 | エド・ジョーンズ | Ed Carpenter | 0:39.896 |
8 | シモン・パジェノー | Team Penske | 0:39.901 |
9 | セバスチャン・ブルデー | Dale Coyne | 0:39.932 |
10 | アレキサンダー・ロッシ | Andretti | 0:40.011 |
11 | グラハム・レイホール | Rahal | 0:40.132 |
12 | ザック・ビーチ | Andretti | 0:40.214 |
13 | マルコ・アンドレッティ | Andretti | 0:40.304 |
14 | ジョセフ・ニューガーデン | Team Penske | 0:40.352 |
15 | ジェームズ・ヒンチクリフ | Schmidt Peterson | 0:40.359 |
16 | ジャック・ハーベイ | Schmidt Peterson | 0:40.398 |
17 | マテウス・レイスト | AJ Foyt | 0:40.418 |
18 | チャーリー・キンボール | Carlin | 0:40.619 |
19 | マックス・チルトン | Carlin | 0:40.799 |
20 | トニー・カナーン | AJ Foyt | 7:12.812 |
2019年のインディ500は、例年通りCS放送のGAORA SPORTSで生放送される。視聴にはスカパーやひかりTVとの契約が必要となる。