レッドブル・ホンダに連日トラブル、テスト最終日は駆動系に不具合

レッドブル・ホンダRB15に乗り込むダン・ティクタム、F1バルセロナテスト2日目copyright Pirelli & C. S.p.A.

レッドブル・ホンダは、15日に行われたインシーズン・バルセロナテスト最終2日目に、今季スーパーフォーミュラに参戦する育成傘下のダン・ティクタムを起用。初日のピエール・ガスリーの後任として、C2とC3コンパウンドで周回を重ね、RB15の開発作業に取り組んだ。

シミュレーター・エンジニアリングのグループリーダーを務めるサイモン・レニーは、現状のマシンへの理解を深める事及び、今後の開発の方向性を評価する事の2点を目的に、エアロに特化したプログラムを行ったと説明した。

ティクタムにとっては、第2戦バーレーンGP後に行われた公式テストデビューに続き、今回が2度目のドライブ。残念ながら、午前のセッション中に最終セクターで駆動系のトラブルに見舞われマシンストップ。午後も走行距離を伸ばせず、トータル79周の10番手でクルマを降りた。

今季RB15はメカニカルトラブルが目立っている。第4戦アゼルバイジャンGPでは、6番手を走行していたピエール・ガスリーがドライブシャフトのトラブルによりリタイヤ。予防措置とみられるものの、先週のスペインGPでは決勝レースを前に、2台のクルマのドライブシャフト一式を交換。昨日のテスト初日も、トラブルによって走行時間を棒に振った。

「今日の目標は最速タイムを更新することじゃなかった。テスト計画に基づいて、これを忠実にやり終える事が重要だったんだ」とティクタム。今日のプログラムを振り返った。

「結果、望んでいたデータを得ることができたよ。今朝、駆動系のトラブルが見つかって修復に少し時間がかかってしまったけど、それでもなお有益なテストになったと思う」

「この後集めたデータの分析に取り掛かるけど、数日後には更なるフィードバックを得ることができると思う。現時点では、全員が満足のいくテストを行うことができたと思う」

車体の信頼性は今ひとつだが、ホンダのパワーユニットは2日間合計で428周を走破。今季最後のインシーズンテストを大きなトラブルなく有意義な形で終えた。

「今日のテスト2日目は、昨日からのプログラムを続け、パワーユニットとしては問題のない一日となりました」ホンダF1の副テクニカルディレクターを務める本橋正充が2日間を総括した。

「この2日間でアストンマーチン・レッドブル・レーシングが計197周、トロロッソ・ホンダが計231周を走り、2チーム合計でトータル428周、距離にして1,992kmを走破してくれた事で、今後に向けて収穫の多いテストになったと考えています」

「来週末にはモナコGPが控えていますし、今回得たデータの分析を早急に開始して、今後のパフォーマンスアップにつなげていきます」


テスト最終日は、マシントラブルやクラッシュなどの理由で計5回の赤旗中断を強いられた。最速を刻んだのは、今季負けなしのメルセデスW10をドライブしたニキータ・マゼピン。2番手にトロロッソ・ホンダのアレックス・アルボン、3番手にはフェラーリSF90を駆ったアントニオ・フォッコが続いた。

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