レッドブル、”無念”の2位-6位「もっと期待していただけに悔しい」
4日(日)のF1第12戦ハンガリーGP決勝を振り返ったレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は「もっと期待していただけに少しストレスが溜まる」と語り、悔しさをにじませた。
「壁のないモナコ」と称されるハンガロリンクでの過去10年間のポール・トゥ・ウイン確率は42%。ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペンは、メルセデスの戦略の妙の前に為す術もなく、2位にフィニッシュに終わった。
クリスチャン・ホーナー代表は「マックスは我々の求めに応じて全力を尽くしてくれた」と語り、フェルスタッペンには何の落ち度もない事を強調し、次のように続けた。
「スタートはバッチリだったし、序盤はレースをコントロールしていた。それだけに、その後の展開には苛立ちを覚えたよ。ルイスをカバーする為に予定よりも早めにピットインしなければならなかったが、結局彼はその6周後にピットへと入った」
「今日のメルセデスのペースは本当に凄く、我々を攻めて攻めて攻め立てきたが、その猛攻に対して我々はしっかりポジションを守れていた。だが残り22周の時点で、先頭を走るルイスとマックスが後続に大差をつけていたため、メルセデスが戦略を切り替えてルイスをピットインさせ、新しいミディアムタイヤを履かせた」
メルセデスの勝利を演出したはフェラーリ勢だった。この日のフェラーリに先頭集団を追随できるだけの力はなく、レース中盤にはトップ2台との間に大きな差がついた。これがハミルトンにフリーストップを与えた。レッドブルは2回目のピットを行わずに、最後までハードタイヤで走り切る道を選んだが、走り込んだタイヤは最後まで保たなかった。
「ルイスをカバーするために我々がピットへと入った場合、コース上でのポジションを明け渡す事になる」とクリスチャン・ホーナー。「そのため、我々はピットせずに最後まで走り切る方に賭けたのだ。今日はメルセデスとルイスを祝福せねばなるまい」
「残り3・4周のところでリードを奪われてしまったため、我々には失うものがなくなった。そこで、新しいソフトを履いてファステストラップを獲りにいった」
もう一台のRB15を駆ったピエール・ガスリーは、1周目に3つポジションを落として9番手に後退。その後、アンダーカット狙いの戦略が功を奏して6番手にカムバックするも、前をゆくマクラーレンのカルロス・サインツを交わすことは出来ず、6位のままチェッカーフラッグを受けた。
ホーナー代表は「6位を取り戻せたのは戦略のおかげ」と語り、ストラテジストの労をねぎらうも「今日はもっと良い結果が得られると思っていただけに、2位と6位は少しストレスが溜まる」と本音を覗かせた。