ドライバーズパレードで観客に手を振るアルファタウリの角田裕毅とピエール・ガスリー、2022年7月31日F1ハンガリーGP
Courtesy Of Red Bull Content Pool

最下位と12位…対照的な角田裕毅とガスリー、パフォーマンス差はセットアップによるものか

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角田裕毅がグリップ不足に苦戦し、16番グリッドからの最下位に終わった一方、ピエール・ガスリーはピットレーンスタートながらも何度かオーバーテイクを繰り返し、入賞には届かなかったもののF1ハンガリーGPで12位まで巻き返してみせた。

この両極端なリザルトについてテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは「吉凶入り混じるレース」と称した。

エギントン曰く、角田裕毅はいずれのコンパウンドを履いても「グリップとバランス」の両方で苦戦していたが、テレメトリー上では特に異常は見当たらなかったと言う。

また角田裕毅本人は「そこら中でグリップが全くなく、終始クルマと格闘する状況」で「クルマをコース上に留めておくのが本当に難しかった」としている。

両者のパフォーマンスが大きくかけ離れた要因の1つとして考えられるのはセットアップだ。エキゾーストを除く全パワーユニットを無許可で交換してピットレーンスタートとなった事を受け、チームは10号車AT03のセットアップを変更した。

ガスリーはレースを終えて「ピットレーンスタートが決まってセットアップを幾つか変更したところ、ペースが上がって何度か上手く仕掛ける事ができた」と説明した。

「結果には満足すべきだろうね。ピットレーンからのレースが楽にいくわけもないけど、今日は12位まで挽回する事ができたんだから」

ウイングをローダンフォース仕様に変更したといったような、空力パーツの交換を行ったわけではない。テクニカル・デリゲートのジョー・バウアーによると、アルファタウリがパルクフェルメ下で交換したのは角田裕毅駆る22号車のステアリングだけだった。

いずれにせよ、フランスGPで投入されたメジャーアップグレードへの理解が追いついていない事は間違いない。ガスリーはサマーブレイク明けのベルギーGPまでに、何らかの糸口が見いだせる事を期待している。

「何より大事なのは、この後の3週間でパッケージのポテンシャルを引き出し、安定的にポイントを重ねられるようにする事だ。僕はこのチームの実力をよく知っている」とガスリー。

「アップグレードされたマシンは少し厄介だから、パフォーマンスを引き出し切るためにはまだ時間が必要なんだ」


7月31日(日)にハンガロリンクで行われた2022年F1第13戦ハンガリーGP決勝では、10番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が逆転優勝を飾り、2位にルイス・ハミルトン、3位にジョージ・ラッセルとメルセデスがW表彰台に上がった。

F1はこれより3週間のサマーブレイクを迎える。スパ・フランコルシャンを舞台とする次戦ベルギーGPは8月26日のフリー走行1で幕を開ける。

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