ハミルトン…”低速”巡るグロージャンらの懐疑的発言に反論「分かっちゃいない…だからF1で走ってないんだ」
31日のF1ハンガリーGP予選Q3最終盤のアウトラップにおいて、タイトルを争うマックス・フェルスタッペン(暫定3番手)の前でルイス・ハミルトン(暫定ポール)がスロー走行を繰り返したシーンが物議を醸している。
計測に向かうクルマによる渋滞が発生した事で、セルジオ・ペレスは時間切れで最終の計測ラップに入る事ができず、フェルスタッペンは理想的なアウトラップが取れなかったためタイムをさほど伸ばせずに終わり、メルセデスが最前列を牛耳る結果となった。
レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表はこれもゲームの一部として容認する一方「反則スレスレのプレー」と称し、元ハースのロマン・グロージャンも「もしあれがワザとだとしたら酷いもんだ…」とSNSで指摘するなど議論を呼んだ。
こうした”故意にライバルを抑えた”とする先述の主張についての見解を問われたハミルトンは「バカバカしい。誰もが低速で走っていたのに(笑… 他の連中を見てないのかね? 理解できないよ」と一蹴した。
「もっと速く走っていればバルテリに近づいてしまう状況だったのに、僕にもっと速く走れる余地があったと思うわけ?」
「誰もがゆっくりとしたアウトラップを取っていたわけで、あれは(予選での自身の)他のラップと何も変わりなかった」
「勿論、普通にラップを走ったんじゃ熱くなり過ぎてしまうから、コースに出る際は毎回、タイヤの熱が上がらないように気をつけるわけだけど」
諭すように冷静に説明を繰り返していたハミルトンだが、流石に苛立つものがあったのだろう。床を足で軽く叩きながら「そういうコメントを発している連中が僕らの仕事について何も分かっていないのは明らかだし、彼らがここでドライブしていない理由は多分そういう事なんだろうね」と付け加えた。
グロージャンはその後、問題視されたアウトラップが直前のものより速かったとの指摘を受けて「そういう事なら疑問の余地はないね。ルイスとメルセデスは今回も予選で素晴らしい仕事をしたわけだ」と考えを改めた。
Thanks for that .
Then there is no debate. Lewis and Mercedes made again an incredible job in quali.
Let’s have a good race tomorrow with different tires strategy at the front https://t.co/Ir833GGhl5— Romain Grosjean (@RGrosjean) July 31, 2021
なおホーナーを含めて、フェルスタッペン本人も最終アタックを逃す結果に終わったペレスもハミルトンを責めてはいない。
Q3での最後のアタックが伸び悩んだのはメルセデス勢のアウトラップが遅かったためだと思うか?と問われたフェルスタッペンは、単にペース不足による影響が大きかったとの考えを示した。
「分からないよ。もちろんタイヤは少し冷え気味だったけど、仮にもう少し温まっていたとしてもコンマ4秒は稼げなかったと思う」