角田裕毅を「速い」と認めるもサインツとの契約に目を向けるホーナー、レッドブルF1シート争いは四つ巴の争いへ
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は角田裕毅(RB)の速さを認めつつも、2025年以降のF1レギュラードライバーとしてカルロス・サインツ(フェラーリ)に目を向けている。
サインツは虫垂炎の手術から僅か16日後に行われたF1第3戦オーストラリアGPでキャリア通算3勝目を挙げたが、ルイス・ハミルトンにシートを奪われたため来季は無職となる予定だ。
しかしながらアルバート・パークでの活躍は、トロ・ロッソ時代に成し得なかったレッドブル・レーシングとの契約の扉を開けつつある。
メルセデス移籍への憶測もあるが、マックス・フェルスタッペンは2028年末まで契約を結んでいる。一方でセルジオ・ペレスの現行契約は2024年末で満了を迎える。
2025年以降のフェルスタッペンのチームメイトとしては、ペレスの他にRBの角田裕毅とダニエル・リカルドが候補となり得るが、シート争いは三つ巴から四つ巴へと激しさを増しそうだ。
英紙「ガーディアン」によるとホーナーは、角田裕毅を「速い」ドライバーと評価し、ペレスは「素晴らしいシーズンをスタートさせた」としつつも、「時にはプールの外を見なければならない」と述べ、サインツについて「今日は非常に速い無職のドライバーが優勝した」と語った。
レッドブルが再びサインツと契約を結ぶ可能性について問われると「如何なる可能も排除できない」と答え、近年のサインツはレッドブルにとっての「宿敵」だと評した。
サインツは昨年、シンガポールGPでトップチェッカーを受け、レッドブル以外のドライバーとして唯一の勝利を挙げた。過去11ヶ月間で優勝したドライバーはフェルスタッペンとサインツの2人しかいない。
サインツはフェルスタッペンと共に2015年にトロ・ロッソでF1デビューを果たした。フェルスタッペンはダニール・クビアトの後任として2016年半ばにシニアチームに昇格したが、サインツは同じチャンスを得ることができず、2017年途中にルノーに移籍した。
なおレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはプレシーズンの段階で、レッドブルは来季のドライバーラインアップを夏明け以降に決定する予定だと明かした上で、「サインツはおそらく我々よりも早い時期に決断を下したいと思っているだろう」と述べ、29歳のスペイン人ドライバーとの契約の可能性を除外した。
ホーナーは「マーケットは特定のドライバーに対して適度に流動的だ」と付け加えた。