険しい表情をみせるフェルナンド・アロンソcopyright Honda Racing

ホンダ、フェルナンド・アロンソの乗車を拒否…今季インディ500もシボレーから参戦か

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アメリカのモータースポーツ誌「RACER」は、フェルナンド・アロンソと米インディカー・シリーズの強豪アンドレッティ・オートスポーツとの契約をホンダが拒否した可能性があると報じた。本田技研工業はHPD(ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント)を通し、エンジンサプライヤーとしてインディカーに参戦している。

F1で2度ワールドチャンピオンに輝いた38歳のスペイン人ドライバーは、F1モナコGP、ル・マン24時間レース、インディ500から成る世界3大レース全制覇=トリプルクラウンの野望を掲げ、これまでに2度、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)での戦いに挑戦しており、2020年5月24日に開催される第104回インディ500で3度目のチャレンジに挑む見通しとなっている。

アロンソはマクラーレン・ホンダF1に在籍していた2017年に、ホンダエンジンを積むアンドレッティから初めてインディ500に参戦。ルーキーながらも、度々リードラップを刻む活躍を残したが、終盤に差し掛かる前にエンジンブローでリタイヤを強いられた。

2度目の挑戦は2019年の第103回大会。既にF1を引退していたアロンソだが、アンバサダーという形で関係を維持していたマクラーレンと共に、優勝を目指して再チャレンジした。だが、勝利を掴めるだけのパッケージがお膳立てされていたアンドレッティでの参戦の際とは大きく異なり、決勝を戦うことはおろか、無残にも予選敗退の苦汁を舐めた。

マクラーレンは今季よりシュミット・ピーターソン・モータースポーツと提携してシリーズへのフル参戦を果たすが、アロンソは昨年末を保って英国ウォーキングのチームとの関係を精算しており、今年のインディ500では再び、優勝候補に数えられるアンドレッティからの参戦を目論んでいると考えられていた。だが、その夢が叶う事はなさそうだ。

RACERは米国現地2日、HPDがアロンソとアンドレッティとの契約について東京青山のホンダ本社に最終承認を求めたところ、交渉を中止して取引しないようにとの意向を伝えられた可能性があると報じた。HPD及びアンドレッティは本件についてのコメントを拒否しているという。

マクラーレンは昨年のインディ500参戦に際し、当初はアンドレッティとの再提携を模索していたが、ホンダがこれに消極的な姿勢を示したために、シボレーエンジンを積むカーリンとの提携に切り替えざるを得なかったと考えられている。公には、エンジンを拡大供給するだけのリソースが不足しているため、とされたが、デトロイトを本拠とするAutoweek誌は、本田技研工業がHPDに対してマクラーレンとの提携を禁止したからだと報じた。

ホンダとアロンソの関係が良好でないとの話題に目新しさはない。アロンソはこの程、英国誌「F1 Racing」とのインタビューの中で「言うべきではなかった」と語り、格下扱いをした「GP2エンジン発言」を悔やむ姿勢を示しているが、当時のアロンソはマクラーレン上層部と共に幾度となく「成績不振の原因はホンダにあり」とのバッシングキャンペーンを展開。関係悪化を理由としてホンダ側が契約拒否を指示したとしても驚きはない。ただアロンソは現在、トヨタワークスの一員としてダカールラリーに参戦するなど、ホンダの競合企業と親密な関係を築いており、これが原因とも考えられる。