レッドブル・レーシングの英国ミルトンキーンズにあるファクトリーの外観、2021年2月12日
Courtesy Of Red Bull Content Pool

ホンダF1技術継承のレッドブル、PU開発の雄ホジキンソンの移籍を巡りメルセデスと合意

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ホンダF1パワーユニット技術を継承するレッドブル・パワートレインズは2022年1月21日、メルセデスとの合意を経て同年5月よりベン・ホジキンソンをテクニカル・ディレクターとして迎え入れる事を発表した。

ホジキンソンはV6ハイブリッド・ターボ時代のF1を席巻するメルセデスに20年以上在籍したエンジン開発のキーマンで、メカニカル・エンジニアリングの責任者としてコンストラクター8連覇に貢献した。

レッドブルは昨年4月にホジキンソンをテクニカル・ディレクターとして起用する事を発表したが、メルセデスとの契約上、移籍のタイミングが未定の状態が続いていた。

メルセデスとレッドブルは金曜に共同声明を発表し、ホジキンソンが2022年5月24日付でブリックスワースからレッドブルの新たなパワートレイン部門に移籍する事で合意したと発表した。

ホジキンソンはメルセデスで培ったノウハウと経験を武器に、2025年に導入が予定される次世代F1パワーユニット(PU)の開発に注力する事になる。

レッドブルはPUサプライヤーを務めていたホンダのF1撤退に伴い、エンジン開発・製造を内製化すべく新たにパワートレイン部門を設立した。

レッドブル並びにアルファタウリの両チームが使用する2022年仕様のエンジンはレッドブル・パワートレインズで整備・運用される事になるが、移行期間という事で組み立てに関しては今季も引き続きホンダが担当。サポートを継続する。

メルセデスのエンジン部門からレッドブルに移籍するのはホジキンソンだけではない。

製造責任者として10年以上の経験を持つスティーブ・ブレウェットはプロダクション・ディレクターとして、F1エレクトロニクス・チームリーダーを務めていたオミド・モスタギミはパワートレイン・エレクトロニクス&ERS部門の責任者としてライバルチームに移る。

また、パワーユニット・コンセプト・チームリーダーのピップ・クロードはメカニカル・デザインERS部門の責任者として、スティーブ・ブロディはトラックサイド最終検査マネージャーの職を辞してICEオペレーションのグループ・リーダーに就任。更にエンジニアリング・チームリーダーのアントン・メイヨはPUデザインICEのトップを務める。