PP記録でアイルトン・セナに並んだハミルトンに、セナ着用1987年ヘルメットが進呈
2017年第7戦F1カナダGPで自身通算65回目のポールポジションを記録したルイス・ハミルトン(メルセデス)に、伝説の英雄アイルトン・セナの家族から、セナの”リアルヘルメット”が進呈された。
1994年5月1日にサンマリノGPで事故死したセナは、歴代2位の65回のポールポジション記録を保持していた。6月11日に行われたカナダGP予選で、ハミルトンはこの偉大な記録に到達、予選後のインタビューの場でサプライズプレゼントが贈られた。
贈られたのは、レプリカではない”本物の”ヘルメット。1987年のロータス時代にレースで着用していていた非常に貴重なものであった。ヘルメットを手にしたハミルトンは暫くの間、語る言葉を失っていた。ハミルトンは以前から、セナが自身にとっての一番のヒーローであったと公言している。
ハミルトンのヘルメットのカラーリングは、セナのそれを真似て黄色に染められている。ハミルトンが9歳の時に、彼の”ヒーロー”は34歳という若さでこの世を去った。超高速の左コーナー”タンブレロ”に時速300km超で侵入したセナはコンクリートウォールに激突、即死だったと言われる。少年ハミルトンはそれをテレビの前で見ていた。
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ヘルメットを受け取ったハミルトンは「震えてる。。言葉にできないよ」と少しうつむき加減になりながらコメント。ハミルトンは、誰が見ても感情的になっていた。
「アイルトンは僕にとっても皆にとっても一番のヒーローだった。彼は僕のインスパイアの源だった。彼の記録に並んでこれを受け取れるなんて最高の栄誉だよ。セナの家族に心から御礼を言いたい」
インタビューを終え、セーフティーカーで記者会見場に向かうハミルトンは、貰ったばかりの贈り物を両手でしっかりと抱え込んでいた。まるで誕生日プレゼントをもらった子供のように。
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